鳴門渦潮野球部は、圧倒的な長打力で相手をのみ込むチームではありません。
投打の中心となるエースを軸に失点を抑え、先制されても試合を手放さず、終盤まで残した勝機をものにするチームです。
2026年夏の徳島大会では、ノーシードから5試合を勝ち上がりました。
5試合すべてが3点差以内で、阿波戦を除く4試合は逆転勝ちです。徳島市立、鳴門、生光学園、阿南光を相手に、劣勢から試合をひっくり返しました。
春の徳島大会では鳴門に0対10の6回コールドで敗れています。
その約4カ月後、夏の準々決勝で同じ鳴門を2対1のサヨナラで破りました。2026年の鳴門渦潮を理解するうえで、これほど分かりやすい変化はありません。
2026年夏の甲子園初戦は、大会第5日の8月9日午後4時開始予定です。
対戦相手は、春夏を通じて初出場となる西東京代表の八王子実践です。
この記事では、鳴門渦潮野球部がどんなチームなのかを、徳島大会の戦い、春から夏への変化、甲子園メンバー、予想スタメン、注目選手、森恭仁監督の指導、強さと弱点から掘り下げます。
※試合日程や登録選手は2026年8月7日時点の情報です。大会運営や登録変更によって内容が変わる可能性があります。
鳴門渦潮野球部はどんなチームなのか
鳴門渦潮を一言で表すなら、「西村大輝選手を投打の軸に、守備と粘り強い攻撃で接戦を勝ち切るチーム」です。
打線には長打を期待できる選手もいますが、本塁打だけで得点するわけではありません。単打、犠打、進塁打、盗塁、相手の守備の乱れを組み合わせ、必要な1点を積み上げます。
投打のエースを中心に全員で勝ち筋をつくる
チームの中心は、右腕の西村大輝選手です。
西村選手は地方大会で全5試合に「3番・投手」として先発し、45イニング中44イニングを投げました。打者としても地方大会打率3割6分8厘を記録しており、投手だから打順に入っているのではなく、中軸打者として期待されている選手です。
ただし、鳴門渦潮は西村選手一人だけで勝ったチームではありません。
1、2番が出塁して中軸へつなぎ、西丸皇槻選手と西岡大誠選手が走者を返します。林蒼太選手、西内瑠唯選手、荒井健太郎選手、横澤奎芯選手らも、下位打線から得点へ関わりました。
鳴門渦潮の主な特徴を整理すると、次のようになります。
- 西村大輝選手が投手と3番打者を兼ねる
- 徳島大会5試合をすべて3点差以内で勝った
- 4試合で先制を許しながら逆転した
- 低く強い打球と単打の連続で得点する
- 中軸だけでなく下位打線にも勝負強い選手がいる
- 2026年度導入の指名打者を使わず、投手を打順に入れられる
高校野球では2026年度から指名打者制度が導入されましたが、チームは必ず指名打者を使う必要はありません。
鳴門渦潮は西村選手の打力を生かすため、徳島大会で投手をそのまま3番へ入れました。試合途中から指名打者を追加することはできないため、オーダーを決める段階から西村選手の投打両面を戦術に組み込んでいることになります。
2026年夏の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 学校名 | 徳島県立鳴門渦潮高等学校 |
| 所在地 | 徳島県鳴門市 |
| 代表地区 | 徳島県 |
| 夏の甲子園出場 | 2年ぶり9回目 |
| 統合後の出場 | 3回目 |
| 監督 | 森恭仁監督 |
| 主将 | 西岡大誠選手 |
| 副主将 | 濱彩人選手、西丸皇槻選手 |
| 徳島大会成績 | 5試合5勝 |
| 徳島大会決勝 | 鳴門渦潮7対4阿南光 |
| チーム打率 | 3割0分2厘 |
| 徳島大会の総得点 | 23点 |
| 徳島大会の総失点 | 13点 |
| 甲子園初戦 | 8月9日午後4時開始予定 |
| 初戦の相手 | 八王子実践 |
学校公式サイトによると、野球部の活動目標は「甲子園出場・勝利」です。
部員は3年生15人、2年生13人、1年生13人の計41人で、マネージャー5人が所属しています。野球場、雨天練習場、野球部部室、各部共用のトレーニングセンターも整備されています。
春の0対10から夏の2対1へ変わったチーム
2026年の鳴門渦潮を語る際、徳島大会の優勝結果だけを追うのは十分ではありません。
前年秋から春、そして夏までの流れを見ると、最初から県内で圧倒的な優勝候補だったのではなく、敗戦から課題を見つけ、守り勝つ形を作り直したチームであることが分かります。
2025年秋は県大会4位
2025年秋の徳島県大会では、2回戦で阿波を4対1、準々決勝で徳島北を3対2で破りました。
しかし、準決勝で徳島商に0対4、3位決定戦で海部に3対5で敗れ、最終順位は4位でした。
準々決勝の徳島北戦は3対2のサヨナラ勝ちでした。
夏の大会で急に接戦へ強くなったのではなく、秋の時点から1点を争う試合を経験していたことが分かります。
一方、準決勝では無得点に終わり、3位決定戦では5点を失いました。
接戦を勝てる力はあっても、好投手を攻略する攻撃力と、失点を抑え続ける投手・守備の安定感は完成していませんでした。
春の鳴門戦では6回コールド負け
2026年3月26日の春季徳島大会2回戦で、鳴門渦潮は鳴門に0対10で敗れました。
1回と2回に1点ずつを失い、4回にも追加点を許すと、5回に4失点、6回に3失点。攻撃では得点できず、6回コールドとなりました。
徳島大会前のチーム紹介では、主力バッテリーをけがで欠いていた事情があった一方、大敗を受けて「守り勝つ」チームづくりを進めたことが報じられています。
けが人がいたことだけを敗因にしていれば、夏の結果は変わらなかったかもしれません。
10点を失った事実と向き合い、四死球、守備、連係、打者との勝負の仕方を見直したからこそ、夏には同じ相手との試合を1失点で終えられました。
夏は鳴門を2対1で破った
夏の準々決勝では、鳴門に3回表に先制されました。
それでも直後の3回裏、濱彩人選手が出塁のきっかけをつくり、山本飛佑雅選手の適時打で同点とします。1対1のまま9回裏を迎え、最後は西内瑠唯選手の適時内野安打でサヨナラ勝ちしました。
春は6回までに10点を失った相手を、夏は9回まで1点に抑えました。
鳴門渦潮が夏までに手に入れたのは、派手な大量得点ではありません。投手が大崩れせず、守備が次のアウトを取り、打線が少ない好機を得点へ変える試合運びです。
9回の攻撃も、一人の本塁打で決まったわけではありません。
西村選手の二塁打、西丸選手の安打、西岡選手への故意四球で満塁とし、7番の西内選手が決めました。中軸が相手の警戒を集め、その後ろの打者が勝負を決める形でした。
徳島大会の全5試合から分かる勝ち方
徳島大会では、試合ごとに異なる勝ち方を見せました。
終盤まで得点できなかった試合、序盤に大量リードした試合、3点差を追う試合、決勝で中盤に加点した試合があります。どの展開でも最終的に相手を上回ったことが、鳴門渦潮の対応力を示しています。
徳島大会の試合結果
| 回戦 | 対戦相手 | スコア | 主な展開 |
| 1回戦 | 徳島市立 | 4対1 | 7回に4得点して逆転 |
| 2回戦 | 阿波 | 5対3 | 初回の5点を守り切る |
| 準々決勝 | 鳴門 | 2対1 | 9回サヨナラ勝ち |
| 準決勝 | 生光学園 | 5対4 | 3点差を逆転 |
| 決勝 | 阿南光 | 7対4 | 先制直後に追いつき中盤に加点 |
総得点は23点、総失点は13点です。
1試合平均では4.6得点、2.6失点となります。チーム打率は3割0分2厘で、159打数48安打、打率3割を超えた選手が5人いました。
徳島市立戦は終盤まで我慢した
1回戦の徳島市立戦では、4回に犠牲フライで先制されました。
鳴門渦潮打線は6回まで無得点でしたが、西村選手が追加点を許さず、1点差のまま7回裏へ入ります。
7回は相手の暴投で同点とし、濱選手と山本選手の連続適時打で一気に4対1としました。
6回まで打てなかったからといって大振りにならず、四死球や相手のミスも利用して打線をつないだ試合です。
初戦では、優勝候補でも普段どおりの力を出せないことがあります。
その中で西村選手が点差を広げさせず、打線が終盤の一度の好機を逃さなかったことが、夏の勝ち上がりの出発点になりました。
阿波戦は唯一の逃げ切り勝ち
2回戦の阿波戦では、初回に5点を先制しました。
徳島大会5試合のうち、最初からリードを握って勝ったのはこの試合だけです。
しかし、初回以降は追加点を奪えず、阿波に3点を返されました。
序盤の大量点があっても簡単な試合にはならず、最終的には2点差です。リードした試合では、攻撃が止まった後にどのように相手の反撃を抑えるかという別の難しさがありました。
この試合を5対3で終えたことにより、鳴門渦潮は逆転だけでなく、リードを守る経験も積んで準々決勝へ進みました。
鳴門戦は春の大敗を乗り越えた
準々決勝は、春に0対10で敗れた鳴門との再戦でした。
西村選手は9回を3安打1失点に抑え、守備陣も相手打線へ大量得点のきっかけを与えませんでした。
攻撃では、先制された直後に山本選手が同点打を放ちました。
終盤まで追加点を奪えなくても焦らず、9回に西村、西丸、西岡、西内の各選手がつないで試合を決めています。
春の結果を考えれば、鳴門が精神的に優位に立っても不思議ではありませんでした。
鳴門渦潮は過去の大敗を引きずるのではなく、失点を一つに抑えたまま9回まで戦うことで、相手へ重圧を返しました。
生光学園戦は3点差を追いついた
準決勝の生光学園戦では、初回に2点、2回に1点を失い、序盤で0対3となりました。
3回に西村選手と西丸選手の連続適時二塁打で2点を返しますが、4回表に追加点を許し、再び2対4となります。
4回裏には横澤選手の内野ゴロで1点差とし、その後に逆転して5対4で勝ちました。
長打だけで一度に追いつこうとせず、取れる場面で1点ずつ縮めたことが逆転につながっています。
西村選手は立ち上がりに苦しみながらも、大量失点を防ぎました。
エースが完璧でない日でも、打線が援護し、投手が立ち直るまで試合を残せることを示した一戦です。
阿南光戦は分析と実行力が表れた
決勝の阿南光戦でも、鳴門渦潮は初回に押し出し四球で先制されました。
しかし、その裏に相手の失策を得点へつなげてすぐ同点とし、3回から6回まで毎回得点しました。
3回には西丸選手が適時二塁打、4回には濱選手が犠牲フライを放ちます。
5回には西岡選手の盗塁から林選手の適時打、6回には横澤選手と山本選手の適時打で7対2までリードを広げました。
決勝前には、阿南光の先発・小田拓門選手が外角中心に投げるという分析を行っていました。
鳴門渦潮打線は外角球に対して踏み込み、高めや浮いた球を狙いました。相手のミスだけを待つのではなく、事前の分析を打席で実行し、機動力も絡めて加点しています。
全国大会では地方大会以上に初対戦の相手が増えます。
映像やデータから相手投手の傾向を調べ、試合で迷わず振れることは、鳴門渦潮の重要な武器になります。
鳴門渦潮野球部の5つの強さ
鳴門渦潮の強さは、エースの球速やチーム打率だけでは測れません。
春の大敗後に守備を立て直した過程、地方大会で異なる展開を勝った経験、事前分析を実際の打撃へ反映できる点まで含めて見る必要があります。
西村大輝選手が投打で試合の中心になる
最大の強みは、西村大輝選手が投手と中軸打者を同時に務められることです。
西村選手は身長179センチ、体重76キロの右投げ右打ちで、地方大会では打率3割6分8厘を記録しました。
投手としては、準決勝までの4試合をすべて完投しました。
決勝でも7回を除いて登板し、合計153球を投げています。9回にはこの日最速となる141キロを記録し、連続三振で試合を締めました。
直球の球威だけでなく、変化球を交えて相手打者の狙いを外し、試合の中で立て直せることが強みです。
生光学園戦のように序盤に失点してもマウンドを降りず、打線の反撃を待ちながら投球を修正できます。
打席では3番を任されます。
鳴門戦の9回に放った二塁打や、生光学園戦の適時二塁打のように、自らの投球を自らの打撃で援護できる選手です。
低く強い打球で相手に処理させる
鳴門渦潮は、単にゴロを転がすのではなく、低く強い打球を意識して得点します。
高校野球の全国大会では投手の球速が上がり、外野守備の範囲も広がります。高く上がった打球は長打になれば大きい一方、少し差し込まれると平凡なフライになりやすくなります。
低く強い打球なら、内野手の間を抜ける可能性があります。
正面へ飛んだ場合でも、捕球から送球まで相手に正確な処理を求められます。走者がいれば進塁打となり、守備の乱れが起きれば得点につながります。
決勝では横澤選手の打球が相手の失策を誘い、得点へ結びつきました。
林選手や山本選手は中堅方向への適時打を放ち、外角球へ踏み込むチームの狙いを実行しています。
注意したいのは、「低い打球」と「弱いゴロ」は異なることです。
全国レベルの内野手には弱いゴロを簡単に処理されます。甲子園では打球速度を落とさず、投手の足元や野手の間へ打ち返せるかが重要です。
1番から9番まで役割がある
鳴門渦潮打線は、3番から5番だけで完結していません。
1番の濱選手と2番の山本選手が出塁し、西村、西丸、西岡の中軸へつなぎます。6番以降にも、得点圏で打てる選手や犠打を決められる選手が並びます。
鳴門戦のサヨナラ打を放ったのは7番の西内選手でした。
決勝では6番の林選手、9番の横澤選手、2番の山本選手が適時打を放っています。
相手が西村選手との勝負を避けても、西丸選手と西岡選手が続きます。
中軸を警戒して四球が増えれば、下位打線へ走者を置いて回るため、簡単には攻撃を切れません。
接戦の中で攻撃方針を変えすぎない
徳島大会では、5試合すべてが3点差以内でした。
4試合で先制されましたが、一度の攻撃ですべてを取り返そうとせず、同点、1点差、逆転という順序を踏んでいます。
劣勢になると、打者が本塁打を狙って大振りになったり、走者が無理に次の塁を狙ったりすることがあります。
鳴門渦潮は犠打、内野ゴロ、単打を使いながら、普段の攻撃を続けました。
逆転経験が多いことは、甲子園でも精神的な支えになります。
ただし、毎回逆転できるわけではありません。粘り強さを「先制されても大丈夫」という油断へ変えず、可能な限り先に得点する必要があります。
相手投手の傾向を具体的に狙える
阿南光戦で外角球へ踏み込んだように、鳴門渦潮は相手の投球傾向を事前に調べ、打者全員で狙いを共有できます。
分析があっても、打席で迷って振れなければ意味はありません。
外角球を狙うなら踏み込む位置、バットを出す角度、逆方向へ打つ意識まで合わせる必要があります。決勝ではその準備が結果へつながりました。
甲子園初戦の八王子実践には、奥山慎太郎選手と塚原翔太選手という複数の投手がいます。
どちらが先発するかだけでなく、投手交代後に球速、変化球、投球テンポがどう変わるかを整理しておくことが重要です。
甲子園で注意したい4つの弱点
明確な勝ち方を持つ一方で、全国大会では徳島大会より厳しい条件が待っています。
特に西村選手への負担、2番手投手、序盤の失点、得点力には不安があります。弱点を隠すのではなく、誰がどのように補うかが初戦突破のポイントです。
西村大輝選手への負担が大きい
西村選手は、徳島大会45イニングのうち44イニングを投げました。
投手として長い回を投げるだけでなく、3番打者として打席に立ち、出塁すれば走塁も行います。
右肘の故障から復活した選手である点も見逃せません。
徳島大会では十分に投げられたとしても、甲子園で勝ち進めば登板間隔、球数、気温、打席と走塁を含めた疲労が重なります。
西村選手が投げ続けることだけを勝利条件にすると、試合中の小さな異変を見逃す危険があります。
球速、制球、腕の振り、投球間隔を確認し、必要であれば早めに有馬凜人選手へつなぐ判断が必要です。
有馬凜人選手がどこまで負担を分けられるか
背番号10の有馬凜人選手は、2年生の右腕です。
徳島大会決勝では、西村選手が一度マウンドを降りた後に登板しました。その後、西村選手が再登板して試合を締めています。
有馬選手の役割は、必ずしも長いイニングを完璧に抑えることだけではありません。
西村選手を一度休ませる、相手打線の目先を変える、右打者が続く場面を任されるなど、短い登板でも試合へ大きな影響を与えます。
甲子園では、地方大会より打者がファウルで粘り、西村選手の球数が増える可能性があります。
有馬選手が走者のいない回から登板できるのか、それともピンチで投入されるのか。森監督の継投判断も重要です。
序盤に失点する試合が多い
徳島大会では、徳島市立戦、鳴門戦、生光学園戦、阿南光戦で相手に先制されました。
逆転できたことは強みですが、全国大会で毎試合同じ展開を許すのは危険です。
全国大会では、先制後に守備を固め、複数の投手をつないで逃げ切れるチームが増えます。
1点差を残してくれるとは限らず、序盤に四死球や失策が重なれば、一気に3点、4点と広がる可能性があります。
西村選手の初回は、球速よりもストライクを先行できるかが大切です。
打線も初回から相手投手へ球数を投げさせ、先に走者を出すことで、西村選手が落ち着いてマウンドへ上がれる状況をつくりたいところです。
打線に圧倒的な破壊力があるわけではない
チーム打率3割0分2厘は安定した数字ですが、全国大会で突出した数字とは限りません。
徳島大会では1試合平均4.6得点で、5試合すべて3点差以内でした。
西村選手が2、3点に抑えれば勝機があります。
一方、序盤に5点前後を失った場合、長打を連発して一気に追いつく展開は計算しにくくなります。
鳴門渦潮が弱点を補うために必要なのは、次のような攻撃です。
- 濱選手と山本選手が四球を含めて出塁する
- 無死一塁では打順と相手守備に応じて進塁を選ぶ
- 中軸の前に得点圏の走者を置く
- 下位打線が三振を減らして相手に処理させる
- 相手投手の交代直後に狙い球を絞る
長打が出ない日に得点する方法を持っていることは鳴門渦潮の強みです。
ただし、犠打を多用してアウトを相手へ渡しすぎると、好投手を助けることにもなります。走者、打順、点差を見ながら、送る場面と打たせる場面を分ける必要があります。
鳴門渦潮の注目選手
甲子園で鳴門渦潮を見るなら、西村大輝選手だけでなく、その前後を打つ選手や守備の中心にも注目したいところです。
西村選手が警戒されたときに誰が走者を返すのか、西村選手の球数が増えたときに誰が助けるのかを見ると、チーム全体の強さが分かります。
西村大輝は投打の中心となる二刀流エース
西村大輝選手は、右投げ右打ちの3年生です。
身長179センチ、体重76キロで、徳島大会では3番と先発投手を兼ねました。地方大会の打率は3割6分8厘です。
投手では、試合後半にも球威を残せる体力があります。
決勝では153球を投げ、9回に141キロを記録しました。準決勝までの4試合も完投しており、苦しい展開でもマウンドを守り続けました。
甲子園で注目したいのは、直球の最速表示だけではありません。
変化球で早いカウントを取れるか、走者を背負ったときに低めへ集められるか、打者が直球に合い始めた後に配球を変えられるかが重要です。
打者としては、走者なしでも長打で好機をつくれます。
相手が投手との対戦だと考えて簡単にストライクを取りにくれば、鳴門戦の9回のように長打を許す可能性があります。
西丸皇槻は4番と中堅を担う
西丸皇槻選手は、4番打者と中堅手を務める3年生です。
鳴門戦では4打数2安打を記録し、9回には西村選手の二塁打に続いて安打を放ち、サヨナラの好機を広げました。
決勝でも3回に適時二塁打を放っています。
西村選手が出塁した後、長打で返せる打者がいるため、相手投手は3番だけに全力を使えません。
守備では中堅から外野全体を支えます。
甲子園は外野が広く、風や打球の見え方も地方球場と異なります。前へ落ちる打球と頭上を越える打球の両方を防ぐため、打者ごとの守備位置が重要です。
西岡大誠は捕手・主将・5番を兼ねる
西岡大誠選手は捕手であり、主将であり、5番打者です。
学校公式サイトでも主将として紹介されており、投手を支えるだけでなく、チーム全体をまとめる立場を担っています。
捕手としては、西村選手の直球と変化球を組み合わせ、打者の反応を見ながら配球します。
西村選手が44イニングを投げられた背景には、三振だけを求めず、打たせて取る場面を作る西岡選手の判断もあります。
決勝では5回に盗塁を決め、林選手の適時打で生還しました。
捕手だから走らないのではなく、相手の隙があれば次の塁を狙う姿勢が、鳴門渦潮の得点につながっています。
濱彩人と山本飛佑雅が中軸へつなぐ
1番の濱彩人選手は3年生の遊撃手で、副主将も務めます。
徳島市立戦では7回に適時打を放ち、鳴門戦でも同点のきっかけをつくりました。
2番の山本飛佑雅選手は2年生の左打者です。
鳴門戦で同点打、阿南光戦で7点目となる適時打を放ちました。2番打者ですが、犠打だけを求められる選手ではなく、自ら走者を返せます。
この2人が出塁すれば、西村、西丸、西岡の中軸へ走者を置いて回せます。
反対に、1、2番が簡単に終わると、西村選手が走者なしで打席へ入り、中軸の得点力を十分に生かせません。
西内瑠唯は接戦で結果を残す
西内瑠唯選手は、重要な場面で結果を残している外野手です。
阿波戦では2安打2打点を記録し、鳴門戦では9回一死満塁からサヨナラの適時内野安打を放ちました。
派手な本塁打ではなく、相手守備に処理させる打球で決勝点を奪ったことは、チームの攻撃方針を象徴しています。
甲子園でも中軸の後ろに走者が残る可能性があります。
得点圏で大振りせず、内野手の間や前進守備の足元へ打てるかが注目です。
林蒼太と横澤奎芯が下位から得点をつくる
林蒼太選手は左打ちの外野手で、主に6番を任されています。
決勝では西岡選手の盗塁後に中堅へ適時打を放ち、5点目を奪いました。
横澤奎芯選手は2年生の左打者です。
生光学園戦では内野ゴロで走者を返し、決勝では相手の失策を誘う打球と適時内野安打で得点に関わりました。
6番以降が出塁すれば、濱選手から始まる上位打線へ走者を置いて戻せます。
下位打線が投手に球数を使わせることも、西村選手の援護になります。
有馬凜人は継投の鍵を握る2年生右腕
有馬凜人選手は背番号10の2年生です。
徳島大会決勝では西村選手の後を受けて登板し、その後、西村選手が再びマウンドへ戻りました。
甲子園で西村選手を最後まで投げさせるとしても、有馬選手が一つの回を任せられれば負担を減らせます。
有馬選手が先頭打者へ四球を与えず、自分の投球リズムを作れるかが重要です。
徳島大会決勝を基にした予想スタメン
鳴門渦潮は大会途中に一塁手や内野の組み合わせを変更しましたが、準決勝と決勝では同じ打順を採用しました。
甲子園初戦でも、この並びが基本になると考えられます。ただし、相手投手や選手の状態によって変更される可能性があります。
| 打順 | 選手 | 学年 | 守備 | 主な役割 |
| 1 | 濱彩人 | 3年 | 遊撃手 | 出塁して中軸へつなぐ |
| 2 | 山本飛佑雅 | 2年 | 二塁手 | 進塁と適時打の両方を担う |
| 3 | 西村大輝 | 3年 | 投手 | 投打の中心 |
| 4 | 西丸皇槻 | 3年 | 中堅手 | 長打で走者を返す |
| 5 | 西岡大誠 | 3年 | 捕手 | 主将・攻守の司令塔 |
| 6 | 林蒼太 | 3年 | 右翼手 | 左打者として中軸を支える |
| 7 | 荒井健太郎 | 3年 | 一塁手 | 下位から好機を広げる |
| 8 | 西内瑠唯 | 3年 | 左翼手 | 得点圏で走者を返す |
| 9 | 横澤奎芯 | 2年 | 三塁手 | 下位と上位をつなぐ |
この打順は、徳島大会決勝の先発メンバーを基にしています。
1番から6番までを固定することで、選手が自分の役割を理解しやすくなります。
一方、相手が右投手か左投手か、序盤から得点を狙うか、西村選手の負担をどこまで減らすかによって、一塁手や下位打線が変わる可能性があります。
鳴門渦潮の甲子園メンバー
2026年夏の甲子園登録選手は20人です。
スポーツナビに掲載された登録一覧では、3年生15人と2年生5人で構成されています。登録選手は一部変更される場合があるため、試合当日の発表も確認してください。
| 背番号 | 選手名 | 学年 |
| 1 | 西村大輝 | 3年 |
| 2 | 西岡大誠 | 3年 |
| 3 | 荒井健太郎 | 3年 |
| 4 | 山本飛佑雅 | 2年 |
| 5 | 横澤奎芯 | 2年 |
| 6 | 濱彩人 | 3年 |
| 7 | 西内瑠唯 | 3年 |
| 8 | 西丸皇槻 | 3年 |
| 9 | 林蒼太 | 3年 |
| 10 | 有馬凜人 | 2年 |
| 11 | 待田泰輝 | 3年 |
| 12 | 大浦照久 | 2年 |
| 13 | 松田篤斗 | 3年 |
| 14 | 斎藤栄太 | 3年 |
| 15 | 渡辺亮佑 | 3年 |
| 16 | 大城光 | 3年 |
| 17 | 坂東蒼太 | 3年 |
| 18 | 合田虎弥太 | 3年 |
| 19 | 佐藤翔夢 | 2年 |
| 20 | 佐藤孝太郎 | 3年 |
地方大会では、待田選手や斎藤選手も先発出場しました。
荒井選手は大会途中から一塁手として先発し、甲子園では背番号3となっています。山本選手と横澤選手も、地方大会から甲子園にかけて背番号が変わりました。
出身中学は徳島県内が中心
公開されている出身中学情報では、20人中12人が徳島県内の中学校出身とされています。
兵庫県、奈良県、京都府、福岡県、香川県などから進学した選手もいます。
| 選手名 | 出身中学・地域 |
| 西村大輝 | 三原中・兵庫 |
| 西岡大誠 | 美馬中・徳島 |
| 荒井健太郎 | 松茂中・徳島 |
| 山本飛佑雅 | 洲浜中・兵庫 |
| 横澤奎芯 | 夜須中・福岡 |
| 濱彩人 | 藍住中・徳島 |
| 西内瑠唯 | 松茂中・徳島 |
| 西丸皇槻 | 日和佐中・徳島 |
| 林蒼太 | 鳴門第一中・徳島 |
| 有馬凜人 | 田原本中・奈良 |
| 待田泰輝 | 南部中・徳島 |
| 大浦照久 | 鳴門第一中・徳島 |
| 松田篤斗 | 北宇治中・京都 |
| 斎藤栄太 | 五色中・兵庫 |
| 渡辺亮佑 | 大麻中・徳島 |
| 大城光 | 日和佐中・徳島 |
| 坂東蒼太 | 石井中・徳島 |
| 合田虎弥太 | 国分寺中・香川 |
| 佐藤翔夢 | 大麻中・徳島 |
| 佐藤孝太郎 | 四条中・京都 |
出身中学は大会主催者の公式登録項目ではなく、公開情報を整理したものです。
選手名の「濱/浜」「横澤/横沢」「斎藤/齋藤」「渡辺/渡邊」などは、媒体によって表記が異なる場合があります。
森恭仁監督の指導とチームづくり
森恭仁監督は、鳴門渦潮を継続的に徳島大会上位へ導いてきました。
2026年夏は、春のコールド負け後に守備を立て直し、西村選手を中心とした接戦型のチームを作りました。技術だけでなく、劣勢でも役割を続けられる精神面がチームの特徴です。
人間力の向上を活動方針に掲げる
学校公式サイトでは、野球部の活動方針として、人間力の向上を目指し、社会へ出たときに信頼される生徒の集団を作ることを掲げています。
この方針は、試合中の態度にも関係します。
自分が打てないときも守備を続けること、仲間の失策後に次の打球へ備えること、控え選手が出番の有無にかかわらず準備することは、接戦を勝つために欠かせません。
鳴門渦潮は、4試合で先制されても攻撃と守備の形を崩しませんでした。
感情的に作戦を変えるのではなく、試合前に決めた狙いや各選手の役割を続けたことが、逆転勝ちにつながっています。
41人が甲子園の20枠を競う
学校公式サイトによると、野球部員は41人です。
甲子園の登録人数は1校20人以内のため、半数以上の選手はベンチへ入れません。
ベンチ外の選手も、打撃投手、守備練習、用具、分析、応援などを通じてチームを支えます。
登録選手だけでなく、普段の練習を成立させる選手がいるからこそ、試合で異なる投手や打者を想定できます。
人数が極端に多いチームではないため、下級生にも役割が回りやすい反面、特定の位置に故障者が出た際は選手層が課題になります。
複数の守備位置を任せられる選手を準備し、短いイニングでも投げられる投手を育てることが必要です。
鳴門渦潮野球部の歴史と甲子園成績
鳴門渦潮高校は、鳴門第一高校と鳴門工業高校の統合によって2012年に開校しました。
甲子園出場回数は前身校の記録を引き継いで数えられるため、2026年夏は2年ぶり9回目と表記されます。現在の鳴門渦潮となってからは3回目の夏です。
現校名では甲子園初勝利を目指す
鳴門渦潮として最初に夏の甲子園へ出場したのは2017年です。
1回戦で日本文理と対戦し、5対9で敗れました。
2024年夏は早稲田実業と対戦し、4対8で敗れています。
そのため、2026年夏は現在の校名となってからの甲子園初勝利が懸かります。
前身校を含めた伝統はありますが、現在の選手にとっては、自分たちの学校名で新しい歴史を作る大会です。
前身の鳴門工業はセンバツ準優勝
前身の鳴門工業は、2002年春のセンバツで準優勝しました。
工業高校として決勝まで進んだ価値も高く、現在の鳴門渦潮へ受け継がれる代表的な実績です。
学校公式サイトでは、里崎智也さん、藤田一也さん、渡辺亮さん、野口智哉選手、德山一翔選手らが主なOBとして紹介されています。
ただし、過去の実績が現在の試合で得点を与えるわけではありません。
2026年のチームは、西村選手の投打と全員でつなぐ攻撃という、自分たちの勝ち方で初勝利を目指します。
初戦の八王子実践はどんなチームか
八王子実践は、2026年夏に春夏を通じて初の甲子園出場を決めた西東京代表です。
初出場校ですが、激戦区の西東京大会を勝ち抜いており、経験不足だけを理由に組みやすい相手と見ることはできません。
西東京大会決勝は創価を1対0で破った
八王子実践は、西東京大会決勝で創価を1対0で破りました。
7回に荒木孝介選手の犠牲フライで1点を奪い、奥山慎太郎選手と塚原翔太選手の継投で守り切っています。
決勝の相手は日大三ではなく創価です。
八王子実践は8安打を放ちながら得点は1点でしたが、投手陣が創価を6安打無得点に抑えました。大量得点がなくても勝てる点は、鳴門渦潮と共通しています。
奥山慎太郎と塚原翔太の継投が強み
決勝では奥山慎太郎選手が先発し、終盤に塚原翔太選手が登板しました。
一人のエースだけに依存せず、複数の投手で試合を終えられることは八王子実践の強みです。
鳴門渦潮打線が奥山選手へ対応し始めたところで塚原選手へ交代されれば、球速や変化球、投球テンポが変わります。
継投直後の打者が様子を見るだけで終わると、相手投手を楽にさせます。ベンチで投球を観察し、初球から狙える球を整理しておく必要があります。
鳴門渦潮と八王子実践の比較
| 比較項目 | 鳴門渦潮 | 八王子実践 |
| 代表地区 | 徳島 | 西東京 |
| 甲子園出場 | 2年ぶり9回目 | 春夏通じて初出場 |
| 投手の中心 | 西村大輝 | 奥山慎太郎、塚原翔太 |
| 地方大会決勝 | 阿南光に7対4 | 創価に1対0 |
| 攻撃の中心 | 西村、西丸、西岡 | 上位打線と犠牲フライ |
| 主な勝ち方 | 逆転と終盤の粘り | 継投と守備で逃げ切る |
| 投手起用 | 西村への依存度が高い | 複数投手を使える |
| 初戦の焦点 | 西村の球数と先制点 | 継投の時期と守備 |
両校とも、地方大会決勝を打撃だけで押し切ったわけではありません。
投手が失点を抑え、少ない好機を得点へ変えたチーム同士です。初戦も1点の価値が高い展開になる可能性があります。
鳴門渦潮が勝つためのポイント
鳴門渦潮が勝つには、徳島大会のように先制されてから追うだけでなく、八王子実践より先に試合を動かしたいところです。
八王子実践は決勝で1点を守り切っています。先にリードを許せば、送りバント、継投、守備固めを使った逃げ切りの形へ入られる可能性があります。
初戦で特に注目したいポイントは次のとおりです。
- 西村選手が初回を少ない球数で終えられるか
- 濱選手と山本選手が中軸の前に出塁できるか
- 奥山選手と塚原選手のどちらが先発するか
- 八王子実践の投手交代直後に得点できるか
- 有馬選手を登板させる展開を作れるか
- 無死または一死三塁で走者を返せるか
1点を取るために安打を3本続ける必要はありません。
四球、盗塁、犠打、進塁打、犠牲フライを組み合わせれば、安打が少ない日でも得点できます。
一方、走者を進めることばかりを優先してアウトを重ねると、八王子実践の投手を助けます。
上位打線では強攻し、下位打線では確実に進めるなど、打順に応じた判断が求められます。
鳴門渦潮の試合で注目したい見方
得点場面だけを見ても、鳴門渦潮の本当の強さは分かりません。
西村選手の球数、打者が狙う方向、下位打線の出塁、森監督の継投判断を見ることで、試合の流れを早くつかめます。
西村大輝の初回と球数
西村選手が初回を10球台で終えれば、長いイニングを投げられる可能性が高まります。
反対に、先頭打者への四球やファウルが重なり、初回だけで25球以上を要すると、終盤の継投を早めに考えなければなりません。
生光学園戦では序盤に3点を失いながら立て直しました。
その経験は強みですが、甲子園では同じ失投を続ければ、長打で点差を広げられる可能性があります。
直球の速さだけでなく、変化球でストライクが取れているか、右打者の内角へ投げ切れているかを見たいところです。
指名打者を使わない打順
2026年から高校野球でも指名打者を使用できます。
鳴門渦潮は、西村選手を3番へ入れることで、指名打者を使わずに打線を組む可能性が高いチームです。
この選択には西村選手の打力を生かせる利点があります。
一方、西村選手が走者として長く塁上に残った直後、すぐマウンドへ戻らなければならない場面も生まれます。
西村選手が打者として残りながら投手を交代するのか、完全に交代させるのかによって、終盤の作戦も変わります。
1番と2番が何度出塁するか
濱選手と山本選手が出塁すれば、相手投手は西村選手へ走者を置いて投げなければなりません。
けん制やクイックを意識させることで、打者へ集中しにくくなり、直球や変化球が甘く入る可能性があります。
安打だけでなく、四球、死球、相手の失策も出塁です。
1、2番が合計で何度塁へ出たかを見ると、中軸が得点できる状況をどれだけ作れたかが分かります。
有馬凜人の登板時期
有馬選手が登板する場合、点差と走者の有無に注目です。
走者なしの回から任せるなら、森監督がある程度計画的に西村選手を休ませようとしている可能性があります。
走者を背負った場面で投入されるなら、短いイニングで三振や内野ゴロを求められます。
決勝のように西村選手が再登板する可能性もあるため、守備位置と打順の変更を含めて見る必要があります。
鳴門渦潮野球部に関するよくある疑問
学校の統合や甲子園出場回数、鳴門高校との違いなど、鳴門渦潮には初めて見る人が迷いやすい点があります。
基本的な疑問を整理しておくと、甲子園での試合も分かりやすくなります。
鳴門渦潮は公立高校なのか
鳴門渦潮は徳島県立の公立高校です。
徳島県鳴門市にあり、総合学科とスポーツ科学科が設置されています。
野球部には専用の野球場や雨天練習場などがありますが、私立の野球学校ではありません。
鳴門高校と鳴門渦潮高校は同じ学校なのか
鳴門高校と鳴門渦潮高校は別の学校です。
2026年夏の徳島大会では準々決勝で直接対戦し、鳴門渦潮が2対1でサヨナラ勝ちしました。
校名が似ており、どちらも徳島県鳴門市と関係するため混同されやすいですが、野球部も別のチームです。
鳴門渦潮は夏の甲子園に何回出場しているのか
2026年夏は2年ぶり9回目の出場です。
この回数には前身校の記録が含まれています。鳴門第一高校と鳴門工業高校が統合した後の鳴門渦潮としては、2017年、2024年、2026年の3回目です。
鳴門渦潮の注目選手は誰なのか
最も注目されるのは、投手と3番打者を兼ねる西村大輝選手です。
西村選手だけでなく、4番の西丸皇槻選手、捕手で主将の西岡大誠選手、1番の濱彩人選手、2番の山本飛佑雅選手にも注目です。
投手陣では、背番号10の有馬凜人選手が西村選手の負担をどこまで減らせるかがポイントになります。
鳴門渦潮の甲子園初戦はいつなのか
2026年8月9日午後4時開始予定です。
大会第5日の第3試合で、西東京代表の八王子実践と対戦します。
開門や試合開始時刻は変更される場合があります。
観戦前には、大会公式サイトの最新日程を確認してください。
鳴門渦潮は指名打者を使うのか
徳島大会では、西村選手が投手と3番打者を兼ね、指名打者を使わないオーダーを組みました。
高校野球では2026年度から指名打者を選択できますが、使用は義務ではありません。
西村選手の打力を考えると、甲子園でも投手を3番へ入れる可能性があります。
鳴門渦潮は春の大敗から守り勝つ形を作ったチーム
鳴門渦潮野球部は、西村大輝選手の投打を軸に、接戦で相手より一つ多く正確なプレーを重ねるチームです。
2025年秋は県大会4位、2026年春は鳴門に0対10のコールド負けでした。そこから守備と投手力を見直し、夏には同じ鳴門を2対1で破りました。
徳島大会では、5試合すべてを3点差以内で勝ちました。
徳島市立戦では7回に逆転し、鳴門戦では9回にサヨナラ勝ち。生光学園戦では3点差を追いつき、阿南光との決勝では外角球を狙う分析を実行して7点を奪いました。
エースが抑えるだけのチームではありません。
濱選手と山本選手が出塁し、西村、西丸、西岡の各選手が中軸を担います。林選手、西内選手、横澤選手らも、下位打線から得点へ関わります。
一方で、西村選手が地方大会45イニング中44イニングを投げたことは、大きな強みであると同時に明確な不安です。
右肘の故障から復活した選手でもあり、甲子園では有馬選手を含む投手陣がどこまで負担を分けられるかが重要になります。
初戦の八王子実践は、西東京大会決勝で創価を1対0で破った投手・守備型のチームです。
奥山選手と塚原選手を継投できる八王子実践に対し、鳴門渦潮は西村選手を中心に試合を作ります。両校とも大量得点を前提としないため、先制点、一つの四球、一つの進塁打が大きな意味を持ちます。
鳴門渦潮が甲子園で現在の校名として初勝利を挙げるには、西村選手の好投だけでは足りません。
上位打線が早い回から走者を出し、下位打線が攻撃を切らさず、有馬選手を含む全員でエースの負担を減らす必要があります。
春に10点差で敗れた相手を、夏には1失点で破りました。
この変化こそ、2026年の鳴門渦潮を最もよく表しています。苦しい展開でも試合を終わらせず、自分たちの形を続けられれば、甲子園でも接戦を勝ち切る可能性は十分にあります。
