高校野球|高岡商はどんなチーム?甲子園メンバー・注目選手・監督・出身中学・強さと高川学園戦を徹底解説

高校野球|高岡商はどんなチーム?甲子園メンバー・注目選手・監督・出身中学・強さと高川学園戦を徹底解説

2026年夏、富山代表として4年ぶり23回目の甲子園出場を決めた高岡商。

高校野球を長く見ている人なら「富山の伝統校」という印象が強いでしょう。

ただ、2026年の高岡商は過去の実績だけで語れるチームではありません。

2026年の高岡商をひと言で

伝統の守備を土台にしながら、1・2年生主体の若い打線が積極的に攻め、近藤心星と小久保大輔を中心とした投手リレーで粘り強く勝ち切るチームです。

春の富山県大会では初戦敗退。

夏もノーシードからのスタートでしたが、富山大会では6試合を勝ち上がり、合計42得点。決勝では富山第一から15安打10得点を奪って甲子園への切符をつかみました。

しかも、単純な打ち勝つ野球だけではありません。

初戦では最大4点差を逆転し、準々決勝では9回に再び試合をひっくり返しています。大量得点できる爆発力と、僅差をものにする粘り強さの両方を持っているところが2026年の高岡商の特徴です。

夏の甲子園では、8月10日の大会第6日第3試合で山口代表の高川学園と対戦します。試合開始は16時予定で、高岡商は2回戦からの登場です。

まず、2026年の高岡商を簡潔に整理すると次のようなチームです。

  • 夏の甲子園は4年ぶり23回目で、富山県勢最多の出場を誇る伝統校
  • 富山大会6試合で42得点を挙げ、下位まで切れ目の少ない打線が武器
  • 野手の中心は1・2年生で、若い選手が上位打線にも多く並ぶ
  • 投手陣は右腕の近藤心星と小久保大輔を中心に継投して勝ち上がった
  • 1-5や9回のビハインドから逆転しており、劣勢でも試合を捨てない粘りがある

ここから、富山大会での勝ち上がり、基本オーダー、DHの使い方、注目選手、吉田真監督、高岡商の伝統、甲子園での弱点、初戦の高川学園戦まで詳しく見ていきます。

目次

高岡商は伝統の守備に「打ち勝つ野球」を加えてきたチーム

2026年の高岡商を見るうえで知っておきたいのが、もともとどんな野球をしてきた学校なのかという点です。

現在の高岡商は打線が注目されていますが、昔から打撃一辺倒だったわけではありません。伝統的には守備から試合のリズムを作ることを大切にしてきた学校です。

高岡商の伝統は「守りからリズムをつくる」野球

高岡商は長く、守備を土台として試合を組み立ててきました。

ベースボール・マガジン社の記事でも、高岡商はもともと「守りからリズムをつくる」ことを伝統としてきたと紹介されています。

高校野球では、強力打線が毎試合大量得点できるとは限りません。

全国大会へ進めば投手の球速や変化球の精度も上がるため、打てない試合でも失点を抑えて勝負できることは大きな強みになります。

2026年の高岡商も、その根っこがなくなったわけではありません。

近藤から小久保への継投、法土春道を中心とする守備、送りバントを含めた試合運びなどを見ると、現在も「守りながら勝機を待つ」部分は残っています。

吉田真監督の就任後は打撃力も磨いてきた

高岡商の野球に大きな変化を加えたのが吉田真監督です。

吉田監督が2013年に指揮を執るようになって以降、伝統の守備力を残しながら「打ち勝つ野球」を目指してきたことが紹介されています。

打撃指導でも、全員を同じフォームにはめるのではなく、打者それぞれの形を尊重しながら、股関節や軸足を使って力強く振ることを重視してきました。

2019年夏の甲子園でも、高岡商は打撃力を発揮して3回戦まで進出しています。学校公式でも2019年は2年連続ベスト16だったと記録されています。

そして2026年夏。

富山大会決勝後に吉田監督が語ったのも「攻める野球」でした。

準決勝では最速156キロ左腕・前田侑大を擁する高岡第一から10安打5得点。決勝では富山第一に15安打10得点を挙げています。

つまり、2026年の高岡商の積極的な打撃は突然生まれたものではありません。

伝統の守備力を残しながら、十数年かけて積み上げてきた攻撃力が若い世代にも受け継がれていると見ると、今年のチーム像がかなり分かりやすくなります。

2026年夏の高岡商は春の初戦敗退から一気に成長した

夏の富山大会だけを見ると、高岡商は最初から県内屈指の優勝候補だったようにも見えます。

しかし、実際には春の県大会で初戦敗退。秋も3回戦で敗れており、夏はノーシードから甲子園を目指しました。ここに2026年の高岡商を語るうえで重要なポイントがあります。

春の県大会では石動に3-8で敗退

2026年春の富山県大会で、高岡商は初戦の石動戦に3-8で敗れました。

秋の県大会でも富山商に1-6で敗れており、秋、春と県大会で上位進出できていません。

少なくとも春の時点では、夏の富山大会を制する完成されたチームではなかったことが分かります。

だからこそ、夏の優勝には大きな意味があります。

高岡商は春から夏までの短期間で打順や投手の役割を整理し、若い選手が実戦の中で急速に成長しました。

完成度の高い3年生中心のチームというより、夏が近づくにつれて力を伸ばしたチームと考えるほうが実態に近いでしょう。

夏はノーシードから6試合を勝ち抜いた

富山大会での高岡商の戦績は次の通りです。

回戦対戦校スコア
1回戦富山国際大付6-5
2回戦AOIKE8-1
3回戦不二越工9-2
準々決勝高朋4-3
準決勝高岡第一5-2
決勝富山第一10-4

6試合合計では42得点17失点。

1試合平均では7得点を挙げた計算になります。

ただし、数字以上に注目したいのは勝ち方です。

8得点、9得点、10得点という試合がある一方で、6-5、4-3という1点差の試合も勝っています。

打線が爆発しなければ勝てないチームではありません。

打てない時間が続いても、終盤まで相手に食らいついて勝機を残せるところが高岡商の強みです。

逆転勝ちが示す高岡商の粘り強さ

「高岡商はどんなチーム?」と聞かれたとき、2026年夏を象徴する言葉の一つが「粘り」です。

富山大会では、序盤からリードして押し切る試合だけでなく、苦しい展開をひっくり返す試合を経験しました。甲子園でもこの経験は大きな武器になります。

初戦は1-5から6-5へ逆転

富山国際大付との初戦では、3回終了時点で1-5。

夏の初戦でいきなり4点差を背負いました。

それでも高岡商は4回に1点、5回に1点、6回に2点を奪って同点に追いつき、7回に勝ち越し。最終的に6-5で勝利しています。

一気に5点を奪ったのではなく、毎回のように得点を重ねて差を縮めた点が特徴です。

大量リードされたからと大振りにならず、一つずつ得点を積み上げています。

甲子園では相手投手のレベルが上がるため、簡単にビッグイニングを作れない試合も増えます。

そのときに1点ずつ追いかける経験を持っていることは、高岡商にとって大きな財産です。

準々決勝は9回に再逆転した

高朋との準々決勝では、さらに劇的な勝ち方を見せました。

高岡商は6回まで0-2。

7回に2点を奪って追いつきましたが、8回裏に勝ち越しを許して2-3となります。

そこで迎えた9回。

先頭の折平然司が内野安打で出塁し、渡翔斗が送りバント。横川朔太郎が死球で出塁すると、相手の失策で同点に追いつき、最後は能島寛太の適時打で4-3と逆転しました。

この試合では高岡商が12安打を放っています。

それでも6回まで無得点だったため、打線がつながらない焦りが出てもおかしくありませんでした。

最後まで攻撃を雑にせず、9回にもう一度チャンスを作ったことが重要です。

甲子園で高岡商を見る際も、序盤のスコアだけでは判断しにくいチームと言えるでしょう。

高岡商の最大の武器は下位まで切れにくい若い打線

2026年の高岡商で最も目立つのは打線です。

ただし、全国屈指の4番打者一人に依存するタイプではありません。1番から9番まで出塁や長打を期待でき、特に6番、7番付近から試合が動くこともあります。

富山大会決勝では15安打10得点

富山第一との決勝では、初回から得点。

その裏に1-2と逆転されましたが、2回に同点とすると、3回には2死満塁から棚辺向日歩が右中間へ走者一掃の三塁打を放ちました。

その後も追加点を重ね、最終的には15安打10得点で勝利しています。

重要なのは、上位だけが打った試合ではなかったことです。

6番の溝口琉生、7番の棚辺ら下位寄りの打順にも長打を期待できるため、相手投手からすると一息つける場所が少なくなっています。

高岡商の打線を見るときは、3番や4番だけではなく6番以降にも注目したいところです。

最速156キロ左腕を擁する高岡第一も攻略

準決勝の相手・高岡第一には、最速156キロを記録した左腕・前田侑大がいました。

前田は3回戦で20奪三振のノーヒットノーランを達成していた注目投手です。

高岡商は前田が登板する前の初回に5連打を絡めて4点を先制。

前田が4回から救援すると、6回には溝口の三塁打と棚辺の適時打で追加点を奪いました。

前田から大量得点したわけではありません。

それでも150キロ台の速球を投げる全国レベルの投手から追加点を取れたことは、甲子園を考えるうえで大きな経験です。

全国大会では地方大会より速い直球と対戦する機会が増えます。

高岡商には少なくとも、「球が速い」というだけで極端に受け身にならず、甘い球を攻める準備ができていると言えそうです。

高岡商の基本オーダーと2026年からのDH起用

2026年の高校野球では、指名打者制度の導入も大きな変化です。

日本高等学校野球連盟は2026年度のシーズンインからDH制を採用しました。高岡商も夏の富山大会でDHを積極的に使っています。

富山大会終盤の基本オーダー

準々決勝以降、高岡商はほぼ次の形で戦っています。

打順選手守備学年
1渡翔斗二塁1年
2横川朔太郎DH1年
3上田順敬左翼1年
4法土春道捕手2年
5能島寛太三塁2年
6溝口琉生右翼3年
7棚辺向日歩中堅2年
8稲崎秀哉一塁2年
9折平然司遊撃1年

準々決勝と決勝では同じ並びが確認できます。

最大の特徴は若さです。

この基本オーダーでは、野手9人のうち8人が1・2年生。唯一の3年生野手が6番の溝口です。

1番、2番、3番に1年生が並ぶ点も珍しいでしょう。

「若い選手を将来のために使っている」のではなく、すでに甲子園を勝ち取る中心戦力として起用されています。

1年生の横川朔太郎を2番DHに置く

DHに入ることが多いのが1年生の横川朔太郎です。

決勝では2番DHとして2安打を放ち、盗塁も記録しています。

1年生ながら攻撃の上位に入り、2番で打線をつなぐ役割を任されていることからも評価の高さが分かります。

守備につかず打席に集中できるDH枠を横川に使うことで、投手を打順に入れず、若い好打者を一人多く打線に組み込むことができます。

2026年から始まった制度を、高岡商がどのように生かすかも甲子園での見どころです。

左右の打者が交じり、相手投手も継投しにくい

基本オーダーには右打者だけでなく、横川、上田、稲崎と左打者も入っています。

完全なジグザグ打線ではありませんが、一方向の投手だけで簡単に抑えやすい並びではありません。

高岡商自身が継投で相手のタイミングを変える一方、攻撃では相手から継投された際にも左右の打者が続けて対応できます。

ただし、甲子園では変化球の精度も上がります。

積極的なスイングが長所である一方、低めの変化球や外角の誘い球まで追いかけてしまえば、相手投手に少ない球数でアウトを与えてしまいます。

積極性を保ちながら、打つ球をどこまで絞れるかが全国大会での課題になりそうです。

高岡商の強さを支える4つのポイント

富山大会の内容を見ると、高岡商の強さは単純な打率や得点数だけでは説明できません。

攻撃、投手起用、試合終盤の勝負強さ、若い選手の勢いが重なっています。

  • 下位打線まで長打や適時打を期待できる 6番の溝口や7番の棚辺が試合を決める場面があり、上位だけを抑えても攻撃が終わりません。
  • ビハインドでも攻撃が崩れにくい 初戦では1-5、準々決勝では9回に1点を追う状況から逆転しています。
  • 近藤と小久保で相手のタイミングを変えられる 一人のエースに完投を求めず、役割を分担しながら試合を作ります。
  • 主力に1・2年生が多く、春から夏への成長幅が大きかった 春の県大会初戦敗退から夏の優勝まで短期間で変化したチームだけに、甲子園でもさらに伸びる余地があります。

なかでも高岡商らしいのは、「今日は打てない」となっても試合を終わらせないことです。

準々決勝のように12安打を放ちながら得点にならない日でも、最後に勝ち越すまで走者を出し続けています。

短期決戦では打線の調子は必ず波があります。

そんな中でも勝ち筋を複数持っていることが、高岡商の大きな強みです。

投手陣は近藤心星と小久保大輔のリレーが軸

打線ほど派手な数字は目立たなくても、高岡商の県大会優勝を支えたのが投手陣です。

特に大会中盤以降は、近藤心星が先発し、小久保大輔が後ろを投げる継投が基本となりました。

近藤心星は試合前半を任される右腕

近藤心星は3年生の右投手です。

AOIKE戦、不二越工戦、準々決勝、準決勝、決勝と夏の重要な試合で先発を任されています。

準決勝の高岡第一戦では4回を投げて2失点。

最速156キロ左腕を擁する高岡第一との試合で序盤をしのぎ、リードを保ったまま小久保へつなぎました。

近藤に求められるのは、必ずしも9回を投げ切ることではありません。

相手打線が一巡、二巡するところまで大崩れせず、打線が得点する時間を作ることが重要です。

甲子園でも近藤が序盤を最少失点で乗り切れるかどうかが、高岡商の試合展開を大きく左右するでしょう。

小久保大輔は試合を締める技巧派右腕

投手陣で最も注目したいのが3年生の小久保大輔です。

球速だけで押す投手ではなく、タイミングを外しながら打ち取るタイプとして評価されています。

富山大会決勝では2回無死一塁から登板。

その後8イニングを投げ、10安打を許しながら2失点にまとめ、高岡商の4年ぶりとなる甲子園出場を支えました。

準決勝でも近藤の後を受け、2回を1安打無失点。

一人で試合を圧倒するというより、打者に気持ちよくスイングさせず、試合の流れを落ち着かせる役割を担っています。

全国大会では140キロ台後半から150キロを投げる投手も珍しくありません。

その中で、小久保のように球速差や打たせる投球を使う投手は、かえって打者がタイミングを合わせづらくなる可能性があります。

一方で、打たせて取る投球は守備の出来にも左右されます。

内外野が普段通りにアウトを積み重ねられるかまで含めて見たい投手です。

柳田俊之介らを使えるかも長期戦では重要

富山大会初戦では2年生の柳田俊之介が先発しました。

富山国際大付戦では途中から小久保へ継投しています。

甲子園で勝ち進むほど、一人や二人の投手だけでは登板負担が大きくなります。

近藤、小久保に加えて柳田らをどこで使えるか。

初戦だけを見るのではなく、複数試合を勝ち上がることを考えれば投手陣の厚みも重要になります。

高岡商で注目したい5選手

高岡商には、全国的に知名度の高い一人のスターだけに頼るチームとは違う面白さがあります。

投手、上位打線、下位打線それぞれに勝敗を動かせる選手がおり、試合ごとにヒーローが変わる可能性があります。

小久保大輔|試合後半を任される3年生右腕

まず注目したいのが小久保大輔です。

県大会決勝では早い段階で登板し、8イニングを投げ抜きました。

大量三振で圧倒する投手ではないため、スコアだけを追っていると派手さは感じにくいかもしれません。

しかし、高岡商が接戦を勝つうえでは小久保が相手打線の勢いを止められるかが重要です。

高川学園戦でも登板すれば、相手の強力打線に対してどんなタイミングの外し方を見せるかに注目です。

近藤心星|高岡商の試合を作る先発右腕

近藤心星も3年生。

夏の大会後半では先発投手として定着しました。

高岡第一との準決勝では4回2失点と最低限の役割を果たし、その後の小久保につなげています。

高岡商の理想は、近藤が序盤に大量失点せず、打線が先に試合を動かす展開です。

特に甲子園初戦では緊張感も高くなるだけに、初回をどんな投球で入るかがポイントになります。

溝口琉生|若い打線を支える3年生の勝負強い打者

野手で注目したいのが溝口琉生です。

基本オーダーでは6番・右翼。

1・2年生が大半を占める野手の中で、数少ない3年生の主力です。

準決勝の高岡第一戦では、前田侑大から三塁打を放ち、その後に棚辺の適時打で追加点につながりました。

決勝でも長打を記録しています。

相手からすれば、1番から5番をしのいでも6番に経験のある3年生が控えています。

この打順の厚みが高岡商の得点力を支えています。

棚辺向日歩|決勝を動かした2年生

2年生の棚辺向日歩は中堅を守り、主に7番を打ちます。

富山第一との決勝では、2-2の3回2死満塁から右中間へ3点三塁打。

一打で5-2と試合を大きく動かしました。

準決勝でも、溝口の三塁打に続いて前田から適時打を記録しています。

7番打者がここまで勝負どころで打てるのは、高岡商の大きな武器です。

上位打線だけを警戒していると、6番の溝口、7番の棚辺で失点する可能性があります。

上田順敬|1年生ながら3番を任される左打者

上田順敬は1年生ながら、夏の大会中盤以降は3番・左翼で起用されています。

不二越工戦では本塁打を2本記録しました。

高校に入学して数か月の1年生を、甲子園出場を狙うチームの3番に置いていること自体、期待の高さを物語ります。

横川とともに左打者として上位に入るため、相手右投手に対してどれだけ出塁できるかも重要です。

甲子園で結果を残せば、今後の高校野球界でも長く名前を見る選手になる可能性があります。

石崎遥希主将が若いチームを支える

2026年の高岡商で興味深いのが、主将の存在です。

石崎遥希は3年生ですが、富山大会終盤の基本オーダーには入っていません。それでもチームの主将として甲子園まで選手たちをまとめてきました。

レギュラーだけがチームを引っ張るわけではない

準々決勝では9回の守備から石崎が二塁に入り、逆転した試合を締めています。

野手の中心が1・2年生というチームでは、若い選手が思い切ってプレーできる環境を3年生が作れるかが重要です。

試合に出続ける選手だけがリーダーになるわけではありません。

ベンチ、守備固め、練習、試合前後まで含め、上級生がチームの雰囲気を保つ役割を担います。

2026年の高岡商は、その形が非常に分かりやすいチームです。

目標は「日本一」

富山大会優勝後、石崎主将は甲子園での目標として日本一を掲げました。

県庁訪問でも、最高の仲間と甲子園でプレーできる喜びと周囲への感謝を表現しながら、「日本一」を目指す決意を語っています。

高岡商の学校公式ページでも、野球部は「甲子園大会優勝」を目標として掲げています。

4年ぶりに甲子園へ戻ったことだけで満足するチームではありません。

まず1勝を狙うだけでなく、その先まで見ている姿勢も2026年の高岡商を理解するポイントです。

高岡商のメンバーと出身中学

高岡商のチーム作りには、県内選手が中心という特徴もあります。

富山大会に登録された20人は、確認できる範囲では全員が富山県内の中学校出身です。

富山大会登録メンバー

富山大会登録メンバー20人を見る
背番号選手学年出身中学
1柳田俊之介2年雄山中
2法土春道2年新湊中
3稲崎秀哉2年堀川中
4渡翔斗1年志貴野中
5能島寛太2年入善西中
6折平然司1年大門中
7窪田比呂2年南星中
8棚辺向日歩2年射北中
9溝口琉生3年吉江中
10石崎遥希3年吉江中
11小久保大輔3年氷見北部中
12横川朔太郎1年石動中
13杉本琉衣3年志貴野中
14中田蓮央3年富山東部中
15村上慶二3年石動中
16永井漣翔1年岩瀬中
17上田順敬1年福岡中
18近藤心星3年小杉中
19山﨑琉生2年石動中
20櫻井恒介2年上滝中

富山大会登録情報では、高岡シニア、富山シニア、射水ボーイズ、県内の中学校軟式野球部などで育った選手が集まっています。

全国から選手を集める私立強豪とは違い、地元で育った選手が中心となって甲子園を目指すチームです。

そのため、「富山県を代表する高岡商」という位置づけが非常に分かりやすい学校でもあります。

  • なお、上記は富山大会登録時の情報です。 甲子園の正式なベンチ入り選手について登録変更などが発表された場合は、大会公式情報を優先して確認してください。

吉田真監督はどんな監督?

高岡商を率いる吉田真監督は、高岡商OBではありません。

北海道出身で札幌南高、北海道教育大学札幌校でプレーし、高校時代には自身も夏の甲子園を経験しています。

札幌南で甲子園を経験

吉田監督は札幌南高時代、一塁手として2000年夏の甲子園に出場しました。

その後、指導者となり、富山県で教員として勤務。高岡商では2013年から監督を務めています。

全国から有力選手を集める学校ではなかった札幌南で、自分たちの力を合わせて甲子園へ進んだ経験も、現在のチーム作りにつながっていると考えられます。

2026年の高岡商にも、一人の絶対的スターに頼らないチーム色があります。

投手は近藤と小久保、打線は上位から下位まで複数の選手が得点に絡み、主将の石崎は先発出場がなくてもチームをまとめます。

個人を型にはめすぎない打撃指導

吉田監督の打撃指導では、選手を一つの構えやスイングに当てはめるのではなく、それぞれの形を生かす考え方が紹介されています。

一方で、強く振るために股関節や軸足を使うことなど、チームとして共有する部分は明確にしています。

2026年の若い打者たちが思い切って振れているのも、そのような高岡商の打撃文化と無関係ではないでしょう。

富山大会決勝で吉田監督が強調したのも積極的に攻める姿勢でした。

甲子園で相手の名前や実績に押されず、普段通り振れるか。

そこが高岡商らしい野球を出せるかどうかの分かれ目になります。

高岡商の甲子園出場回数と過去の成績

高岡商は富山県を代表する高校野球の伝統校です。

2026年夏で23回目の選手権出場となり、春の選抜5回と合わせると春夏通算28回目の甲子園です。

1937年に夏の甲子園へ初出場

高岡商の夏の甲子園初出場は1937年です。

夏の最高成績は1947年のベスト8。春夏通算では12勝を挙げています。

項目高岡商の実績
夏の甲子園出場23回
春の選抜出場5回
春夏通算出場28回
夏の初出場1937年
甲子園最高成績ベスト8
春夏通算勝利12勝
前回の夏出場2022年
今回4年ぶり23回目

富山県内でも、春夏通算の甲子園出場回数と勝利数はいずれも高岡商がトップです。

近年では2018年、2019年と夏の甲子園で3回戦へ進出しています。

2019年には神村学園を4-3で破り、2年連続のベスト16入りを果たしました。

一方、2021年、2022年は初戦敗退。

2026年は4年ぶりの出場となるため、まず甲子園で久しぶりの勝利を挙げられるかが注目されます。

高岡商の弱点と甲子園で注意したいポイント

富山大会を勝ち抜いた高岡商ですが、弱点がないわけではありません。

甲子園では県大会より投打のレベルが上がるため、富山大会で逆転できた失点やミスがそのまま敗戦につながる可能性があります。

  • 序盤に複数失点して追う展開を作らない
  • 打たせて取る投手陣を守備で支える
  • 1・2年生主体の若いチームが甲子園の雰囲気に早く慣れる

序盤の失点を減らしたい

一番の注意点は試合の入りです。

富山国際大付との初戦では、3回までに5点を失いました。

決勝でも初回に1点を先制した直後、富山第一に2点を奪われ逆転されています。

富山大会では打線が取り返しました。

しかし甲子園で全国レベルの投手を相手に毎試合3点、4点のビハインドを逆転できるとは限りません。

特に高川学園は山口大会で大量得点を重ねています。

先発投手が初回から安定して入れるかは、県大会以上に重要です。

守備のミスが投手陣に与える影響は大きい

小久保をはじめ、高岡商の投手陣は打球を打たせてアウトを取る場面が多くなります。

そのため守備の出来が投球内容に直結します。

高朋との準々決勝では高岡商に2失策があり、4回の2失点には守備のミスも絡みました。

若い内野陣が甲子園の雰囲気の中でも普段通り動けるか。

渡、折平、能島ら1・2年生の守備にも注目です。

若いチームだからこその経験不足

1・2年生中心ということは、大きな伸びしろがある一方、大舞台の経験が少ないということでもあります。

甲子園では観客数、応援、試合前の雰囲気、メディアの注目度まで地方大会とは大きく変わります。

初回の守備で体が動かない、普段なら振れる球を見送るといったことも考えられます。

そこで重要になるのが小久保、近藤、溝口、石崎ら3年生です。

若い選手が普段通りにプレーできる空気を作れるかが、高岡商の力を出し切るための鍵になります。

甲子園初戦の高川学園はどんなチーム?

2026年8月8日時点で、高岡商の甲子園初戦は山口代表・高川学園に決まっています。

8月10日、大会第6日の第3試合で16時開始予定です。

高川学園は2年連続4回目の夏の甲子園出場。

2026年春の選抜にも出場しており、春夏連続で甲子園に戻ってきた実力校です。

高川学園は山口大会5試合で42得点

高川学園の山口大会成績は次の通りです。

回戦対戦校スコア
2回戦周防大島9-1
3回戦下松工15-0
準々決勝岩国10-1
準決勝南陽工3-1
決勝下関国際5-3

高川学園は準々決勝まで3試合連続のコールド勝ち。

決勝では1-3とリードされながら、5回に4点を奪って逆転しています。

5試合合計は42得点6失点。

偶然にも、高岡商も富山大会で42得点を挙げています。

高岡商は6試合42得点17失点、高川学園は5試合42得点6失点。

大会や対戦相手が違うため単純比較はできませんが、どちらも地方大会で得点力を示したチーム同士の対戦になります。

高川学園には甲子園経験がある

高川学園の大きな強みが経験です。

2025年夏にも甲子園に出場し、2026年春も選抜へ出場。

春の選抜では英明に3-5で敗れましたが、9回に2点を返すなど最後まで粘りました。

高岡商の主力に1・2年生が多いことを考えると、大舞台での経験値では高川学園に分があります。

試合序盤で高岡商が甲子園の雰囲気に慣れる前に、高川学園が先に流れをつかむ展開は避けたいところです。

木下瑛二ら投手陣をどう攻略するか

高川学園には、春の選抜でも先発した右腕・木下瑛二がいます。

春の時点で最速146キロと紹介され、2025年夏の甲子園も経験している投手です。

高岡商は富山大会準決勝で150キロ台の左腕・前田と対戦しています。

その経験は生かせますが、木下は右投手であり、投球スタイルも異なります。

速球だけを待つのではなく、変化球をどこまで見極められるかが重要です。

高岡商らしく初球から好球を狙いつつ、ボール球に手を出しすぎないことが求められます。

高川学園戦で注目したい4つの勝負どころ

高川学園は春夏連続出場で、地方大会の数字を見ても簡単な相手ではありません。

一方、高岡商も150キロ台投手との対戦や複数の逆転勝ちを経験しています。自分たちの展開へ持ち込めれば、十分に面白い試合になりそうです。

  • 近藤を中心とする先発投手が序盤を最少失点でしのぐこと
  • 1番・渡、2番・横川、3番・上田の若い上位打線が早い回に出塁すること
  • 6番・溝口、7番・棚辺までつなぎ、打線を上位だけで終わらせないこと
  • 僅差のまま中盤へ入り、小久保を生かせる試合展開を作ること

最も避けたいのは、序盤に大量失点して高川学園の投手陣を楽に投げさせることです。

逆に3回、4回を1点差以内で進められれば、高岡商は県大会で何度も接戦を経験しています。

高朋戦では9回に逆転しました。

富山国際大付戦でも4点差をひっくり返しています。

試合後半まで勝負を持ち込むことができれば、高岡商の粘り強さが生きてくるでしょう。

高岡商は「若いから来年が楽しみ」だけのチームではない

2026年の高岡商を見て、まず驚くのは主力選手の若さです。

1番・渡翔斗、2番・横川朔太郎、3番・上田順敬、9番・折平然司は1年生。

法土春道、能島寛太、棚辺向日歩、稲崎秀哉も2年生です。

そのため、「来年以降が楽しみなチーム」と考えたくなります。

もちろんそれは間違いではありません。

ただ、2026年の高岡商については、それだけでは不十分です。

春の県大会初戦敗退から立て直し、ノーシードから夏の富山大会を6連勝。

初戦で1-5を逆転し、準々決勝では9回に逆転。

最速156キロ左腕を擁する高岡第一を破り、決勝では15安打10得点を挙げました。

すでに「将来性」ではなく、結果で甲子園へ来ています。

そこを支えるのが、近藤心星、小久保大輔、溝口琉生、石崎遥希ら3年生です。

若い選手が伸び伸びプレーし、上級生が投手陣やチーム運営の中心を担う。

この学年構成こそ、2026年の高岡商の面白さでしょう。

高岡商野球部はどんなチームなのか

あらためて2026年の高岡商を整理すると、単なる「富山の伝統校」ではありません。

もともとの高岡商には、守備から試合のリズムを作る野球がありました。

そこへ吉田真監督のもとで打ち勝つ野球を積み重ね、現在は「攻める野球」を前面に出しています。

そのスタイルを実践しているのが、1・2年生主体の若い打線です。

1年生が1番から3番に入り、2年生が中軸や下位を固め、3年生の溝口が6番で打線を支えます。

投手陣では近藤が試合前半を作り、小久保が後半を受け持つ形が軸。

そして主将の石崎をはじめとする3年生が若いチームをまとめています。

2026年の高岡商をひと言で表すなら、

2026年の高岡商のチーム像

「伝統の守備を土台に、若い打線が積極的に攻め、継投と粘り強さで最後まで勝負するチーム」

甲子園初戦の高川学園は、春夏連続出場で山口大会5試合42得点6失点という力のある相手。

簡単な試合にはならないでしょう。

それでも高岡商は、富山大会で何度も苦しい試合をひっくり返しました。

序盤で先行されても焦らず、1点ずつ返しながら後半まで勝負を続ける。

その展開になったときこそ、2026年の高岡商らしさが最もよく表れます。

4年ぶりに戻ってきた甲子園で、若い打線の勢いが全国でも通用するのか。

近藤から小久保への投手リレーが強力打線を抑えられるのか。

そして「日本一」を掲げるチームが、富山大会で見せた攻める野球を甲子園でも貫けるのか。

8月10日の高川学園戦は、2026年の高岡商がどんなチームなのかを全国に示す一戦になりそうです。

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