2026年夏の甲子園に、埼玉代表として花咲徳栄が戻ってきました。
夏の甲子園出場は2年ぶり9回目。2017年には埼玉県勢として初めて夏の全国制覇を達成した名門ですが、今年のチームを過去の実績だけで見るのはもったいありません。
埼玉大会では7試合で83得点、チーム打率.395。87安打に加えて51四死球を記録し、数字だけなら真っ先に「強打のチーム」という印象を受けます。
ただ、今年の花咲徳栄の本当の面白さはそれだけではありません。
最速148キロの右腕エース・黒川凌大投手、2年生左腕・古賀夏音樹投手らが支える投手陣。3番・笹崎昌久選手、4番・佐伯真聡選手、5番・奥野敬太選手を中心とする打線。そして、秋から春、夏へと敗戦を経験しながら修正してきたチームとしての成長があります。
特に象徴的なのが、浦和学院との関係です。
2025年秋の埼玉大会決勝では3対2で勝利。2026年春の埼玉大会決勝では7対11で敗れ、最後の夏の決勝では再び7対3で浦和学院を破って甲子園出場を決めました。秋、春、夏と3季連続で県内最大級のライバルと決勝でぶつかった経験が、このチームを鍛えています。
さらに2026年から高校野球で導入されたDH制について、岩井隆監督は独自の「ツープラトンDH」を構想。打つ選手と走る選手を組み合わせ、ベンチ入りメンバーの専門性まで戦力に変えようとしています。
夏の甲子園初戦は8月12日、第2試合の仙台育英戦です。
仙台育英はすでに甲子園初戦で札幌日大を3対1で破っており、花咲徳栄はいきなり全国屈指の強豪と対戦します。試合開始予定は13時30分です。
では、花咲徳栄野球部はどんなチームなのか。
甲子園メンバー、予想スタメン、注目選手、打線と投手陣の強さ、岩井隆監督の野球、秋から夏までの成長、そして仙台育英戦の勝負どころまで詳しく見ていきます。
- 花咲徳栄の2026年夏のチームカラーと強さ
- 甲子園メンバーと予想スタメン
- 黒川凌大・笹崎昌久・佐伯真聡ら注目選手
- 岩井隆監督の「自立」とツープラトンDH
- 8月12日の仙台育英戦で注目したい勝負どころ
花咲徳栄は強打だけではない総合力の高いチーム
2026年の花咲徳栄を短く表現するなら、強力打線を最大の武器としながら、エース、選手層、試合終盤の勝負強さまで備えたチームです。
埼玉大会の83得点は強烈ですが、甲子園で考えるべきなのは「83点取った」という事実だけではありません。強豪との接戦になってからも得点を続け、最後は浦和学院との決勝を終盤にひっくり返している点に、今年の花咲徳栄らしさがあります。
| 項目 | 花咲徳栄 |
|---|---|
| 都道府県 | 埼玉県 |
| 夏の甲子園 | 2年ぶり9回目 |
| 夏の全国優勝 | 1回 |
| 春のセンバツ | ベスト8 |
| 埼玉大会 | 7戦全勝 |
| 埼玉大会得点 | 83 |
| 埼玉大会失点 | 12 |
| チーム打率 | .395 |
| チーム防御率 | 1.94 |
| チーム守備率 | .966 |
| 監督 | 岩井隆 |
| 主将 | 本田新志 |
| エース | 黒川凌大 |
| 打線の中心 | 笹崎昌久・佐伯真聡・奥野敬太 |
| 甲子園初戦 | 8月12日・仙台育英戦 |
チームの特徴を先に整理すると、注目したいのは次の5点です。
- 7試合83得点、打率.395を記録した高い打撃力
- 17安打、打率.680の笹崎昌久選手を筆頭とする切れ目の少ない打線
- 最速148キロの黒川凌大投手を中心とした投手力
- 秋・春・夏と強豪との実戦を重ねてきた経験値
- DH制を含め、ベンチ入り選手の特徴まで生かそうとする選手起用
埼玉大会だけを見ても、花咲徳栄は220打数87安打、51四死球。三振は26に抑えています。
本塁打はチームで1本でした。
つまり83得点は、本塁打を量産して作った数字ではありません。ヒットを重ね、四球を選び、走者をためて返す攻撃で積み上げた得点です。
春のセンバツベスト8は今年のチームを理解する重要な材料
花咲徳栄は夏の埼玉大会だけで急に強くなったチームではありません。
2025年秋の関東大会で準優勝し、2026年春のセンバツへ出場。秋の関東大会決勝では山梨学院に敗れましたが、関東の強豪を相手に決勝まで勝ち上がりました。
センバツ初戦では東洋大姫路に3対2で勝利。
8回まで1点を追う接戦から逆転しており、地方大会で大量点を取る姿とは違う「我慢して終盤に勝つ」野球を甲子園ですでに経験しています。
2回戦では日本文理に17対0で大勝しました。
ところが準々決勝の智弁学園戦では、序盤に8対0までリードしながら逆転され、8対12で敗戦。センバツでは極めて珍しい大逆転を許しました。
この敗戦は今年の花咲徳栄を見るうえで外せません。
強力打線なら大量リードを奪うことはできます。しかし全国上位のチームは、一度流れを渡すと簡単には止まってくれません。
その経験をしたうえで夏の決勝では、今度は花咲徳栄が終盤に浦和学院を突き放しました。
センバツのベスト8という結果だけでなく、「全国大会で勝った経験」と「8点差をひっくり返された経験」の両方を持って夏へ来ていることが大きな意味を持ちます。
秋から夏までの成長を見ると花咲徳栄の強さがよく分かる
2026年の花咲徳栄を詳しく知るなら、夏の埼玉大会だけを見るより、2025年秋から追ったほうがチーム像がはっきりします。
同じメンバーを中心に、秋の関東大会、センバツ、春の県大会、春の関東大会、夏の埼玉大会と強豪相手の試合を重ねてきました。その中では快勝だけではなく、大量失点や逆転負けも経験しています。
秋は浦和学院を破って埼玉王者になった
2025年秋の埼玉大会決勝。
花咲徳栄は浦和学院に3対2で勝利し、県大会を制しました。
そのまま関東大会でも勝ち進み、13年ぶりに決勝へ進出。
決勝では山梨学院に5対14で敗れたものの、関東大会準優勝という実績を残し、春のセンバツ出場へつなげました。
秋の段階から黒川投手、岩井選手、笹崎選手、佐伯選手ら現在の中心選手が主力を担っていました。
夏だけの短期間で作られたチームではなく、ほぼ1年間にわたって全国レベルの実戦を積んできた世代です。
春は浦和学院に敗れ、関東大会では11失点
センバツ後の春季埼玉大会でも花咲徳栄は決勝まで進みました。
相手は再び浦和学院。
今度は打撃戦となり、7対11で浦和学院に敗れました。
さらに春季関東大会では専大松戸に4対11の7回コールド負け。
古賀投手、石田投手、黒川投手を投入しましたが11失点し、守備でも2失策を記録しています。
センバツの智弁学園戦、春の浦和学院戦、専大松戸戦。
全国や関東の上位クラスを相手に、投手陣が失点を重ねる試合を何度も経験したことになります。
夏の花咲徳栄は打線ばかり注目されますが、この春の苦い経験があるからこそ、「大量点を取らなくても試合を残せるか」が重要な課題でした。
夏は宿敵・浦和学院に最後に勝ち切った
そして夏の埼玉大会決勝。
秋、春に続いて、決勝の相手は3季連続で浦和学院となりました。
3回に先制を許し、5回まで0対1。
花咲徳栄が得意とする大量得点の展開にはなりませんでした。
それでも6回、4番・佐伯真聡選手の適時打で1対1。
8回には奥野敬太選手の適時二塁打などで3点を奪い、4対1とします。
その裏、浦和学院に2点を返されて4対3。
一気に1点差まで迫られました。
そこで終わらなかったのが今年の花咲徳栄です。
9回表、笹崎昌久選手が2点適時三塁打を放つなど3点を追加し、最終的に7対3。春の決勝で敗れた浦和学院を破り、甲子園出場を決めました。
秋、春、夏の浦和学院戦を並べると、今年の成長が分かりやすくなります。
| 時期 | 大会 | 結果 |
|---|---|---|
| 2025年秋 | 埼玉大会決勝 | 花咲徳栄 3-2 浦和学院 |
| 2026年春 | 埼玉大会決勝 | 花咲徳栄 7-11 浦和学院 |
| 2026年夏 | 埼玉大会決勝 | 花咲徳栄 7-3 浦和学院 |
一度負けた相手と最後の夏に再戦し、しかも先制されながら終盤に勝ち切った。
単純な戦力だけでは測れない、今年の花咲徳栄の強さがよく表れた3試合です。
花咲徳栄打線は83得点以上に中身が強い
埼玉大会で最も目を引く数字は、やはり7試合83得点です。
しかし甲子園で花咲徳栄打線を見るなら、得点数だけでなく「どのように83点を取ったのか」まで見ておきたいところです。チーム打率.395、87安打、51四死球に対して三振は26。本塁打はわずか1本でした。
本塁打に頼らず出塁を積み重ねる
本塁打1本で83得点。
この数字だけでも、今年の攻撃方法はかなり見えてきます。
長打一本で試合を決めるというより、単打、四球、進塁、連打を組み合わせて走者を返していく打線です。
51四死球を得ているため、ヒットが出なくても塁上に走者を作れます。
高校野球では、甲子園へ行けば地方大会より投手の平均レベルが上がります。
地方大会で打率4割近くを残したチームでも、甲子園では簡単に連打できません。
そのときに重要になるのが、四球や相手のミスを得点へ変えられるかです。
花咲徳栄打線を見るときは、次の部分に注目すると特徴がよく分かります。
- 1、2番が中軸の前に走者を置けるか
- 笹崎昌久選手が3番から長打と出塁の両方で好機を広げられるか
- 佐伯真聡選手を相手が避けたとき、5番・奥野敬太選手が返せるか
- 四球や失策でもらった走者を得点まで運べるか
- 下位打線からもう一度1番へつなげられるか
仙台育英のような投手層の厚いチームを相手にすると、5安打、6安打程度しか打てない可能性もあります。
そんな試合でも、安打と四球を同じイニングに重ねられれば2点、3点を取れます。
笹崎昌久選手は埼玉大会で驚異の打率.680
今年の花咲徳栄打線で数字が際立っているのが、3番を打つ笹崎昌久選手です。
埼玉大会では7試合で25打数17安打。
打率.680、8打点、13得点、4長打、4四球、4盗塁という成績を残しました。
チーム打率.395だけでも高水準ですが、その中で.680を記録しているのですから、突出しています。
決勝の浦和学院戦でも9回、1点差からリードを広げる2点適時三塁打を放ちました。
3番打者でありながら、走者を返すだけでなく自ら出塁して4番へつなぐ役割も果たせます。
仙台育英が最も警戒する打者の一人になるでしょう。
4番・佐伯真聡選手は捕手としてもチームの中心
4番は佐伯真聡選手です。
埼玉大会では打率.321、11打点。チーム最多級の打点を記録し、決勝でも6回に同点適時打を放ちました。
ただ、佐伯選手の価値は打撃だけではありません。
捕手として黒川凌大投手、古賀夏音樹投手、石田凛作投手らタイプの違う投手をリードする守備の中心でもあります。
強打者が捕手を務めることの大きな利点は、攻守の中心が同じ場所にいることです。
試合の流れを捕手として最も近い位置から感じながら、自分の打席では4番として流れを変える役割を担います。
甲子園では黒川投手の調子が万全とは限りません。
ストレートが走らない日、変化球が抜ける日、相手に狙い球を絞られた日。そのとき佐伯選手が配球でどう立て直すのかも、花咲徳栄を見る大きなポイントです。
奥野敬太選手が5番にいることで4番を避けにくい
5番・奥野敬太選手も重要な打者です。
2026年の主要公式戦では打率.333、出塁率.411を記録しています。
決勝では8回に勝ち越しへつながる適時二塁打。
佐伯選手の後ろで結果を出しました。
相手バッテリーからすると、4番・佐伯選手との勝負を避ければ奥野選手を迎えます。
4番だけを徹底的に避ける戦術を取りにくくする存在が5番にいることは、打線全体にとって大きな意味があります。
本田新志主将が7番にいる打線の厚さ
さらに見逃せないのが本田新志主将です。
埼玉大会では7番を打つことが多かったにもかかわらず、打率.458、24打数11安打、6打点を記録しています。
決勝でも8回に適時打。
上位打線だけで得点しているわけではありません。
3番に笹崎選手、4番に佐伯選手、5番に奥野選手。
ここまで抑えても、下位に本田選手が残っています。
全国大会では上位打線の好打者ほど徹底的に研究されます。
そのため、甲子園で花咲徳栄が勝ち上がるには本田選手、市村心選手、高原一樹選手、谷口ジョージ選手ら6番以下がどれだけ出塁できるかも重要です。
黒川凌大は花咲徳栄の勝敗を左右する最速148キロ右腕
強力打線と並ぶ花咲徳栄の大黒柱が、背番号1の黒川凌大投手です。
最速148キロのストレートにキレのある変化球を組み合わせる右腕で、プロからも注目される存在です。
夏の埼玉大会はチーム防御率1.94、51イニングで52奪三振、失点12。
地方大会の終盤は、黒川投手のスタミナと精神力が甲子園への道を支えました。
武蔵越生・昌平・浦和学院戦を投げ抜いた
5回戦の武蔵越生戦では9回2失点、10奪三振。
準決勝の昌平戦では打球が左足首を直撃するアクシデントもありながら、143球を投げて6対3の完投勝利を収めました。
そして中1日で迎えた浦和学院との決勝。
再び先発し、9回123球、9安打3失点、8奪三振で完投しました。
準決勝143球から中1日で123球。
単純な球速以上に、エースとして長いイニングを任せられることが黒川投手の強みです。
決勝では3回に先制されました。
8回にも2点を失い、4対3の1点差まで迫られました。
それでも試合を壊さず最後までマウンドを守ったことで、9回の3得点につながる時間を作っています。
センバツでの苦い経験が精神面の成長につながった
黒川投手にとってもセンバツは大きな経験でした。
東洋大姫路との初戦では9回2失点で完投し、接戦を勝利。
一方でチームは準々決勝の智弁学園戦で8点差を逆転されました。
夏の埼玉大会後には、そのセンバツでの経験を踏まえて精神面を磨いたことが報じられています。
全国大会では150キロ近い球を投げる投手でも、好打者相手には打たれます。
だからこそエースに必要なのは、走者を背負ってから大量失点しないことです。
仙台育英戦でも、黒川投手が完全に封じ込める展開だけを想定する必要はありません。
1点を取られても次を防ぐ。
3回まで無失点なら理想ですが、1、2点を失っても中盤まで粘る。
花咲徳栄打線の得点力を考えれば、その形でも十分に勝負できます。
古賀夏音樹や石田凛作がいるから投手起用に幅がある
花咲徳栄の投手陣は黒川投手だけではありません。
2年生左腕の古賀夏音樹投手、同じく2年生右腕の石田凛作投手、長谷川陽汰投手、3年生の川田侑和投手らが控えています。2026年の公式戦では古賀投手が6試合、石田投手が2試合で先発するなど、複数の投手に先発経験があります。
古賀夏音樹は左腕というだけでも価値がある
古賀投手は2年生ながら、春のセンバツや県大会でも先発を任されてきました。
春の浦和学院との決勝でも先発しています。
右腕の黒川投手と左腕の古賀投手では、打者から見える角度が変わります。
連戦になれば、黒川投手を毎試合先発させる必要もありません。
古賀投手が序盤から5回、6回まで試合を作れれば、黒川投手を終盤だけ使う方法も考えられます。
一方で春の専大松戸戦では、古賀投手から石田投手、黒川投手へつないで11失点しました。
- 相手打線に勢いをつけさせたとき、継投で止められるかという課題が完全になくなったわけではありません。
石田凛作は夏の埼玉大会で自責点0
2年生右腕の石田凛作投手も覚えておきたい選手です。
埼玉大会では3試合、計5イニングに登板。
被安打3、四球1で、自責点は0でした。
登板イニングは長くありませんが、甲子園の総力戦ではこうした投手の存在が重要になります。
エースが疲れた終盤や点差が開いた試合で黒川投手を休ませられれば、次戦以降の選択肢が増えます。
花咲徳栄が仙台育英戦だけを勝つことを考えるなら黒川投手中心で構いません。
しかしベスト8、ベスト4、その先まで考えるなら、古賀投手や石田投手がどれだけ黒川投手の負担を減らせるかが重要です。
花咲徳栄の甲子園メンバー
2026年夏の甲子園では、3年生を中心にしながら、2年生投手や1年生野手もメンバーに入っています。
春から中心となってきた黒川、佐伯、本田、奥野、岩井、笹崎らがそのまま夏の軸となり、古賀、石田、東村、高原ら下級生も重要な役割を担っています。
| 背番号 | 選手名 | 学年 | 主なポジション |
|---|---|---|---|
| 1 | 黒川凌大 | 3年 | 投手 |
| 2 | 佐伯真聡 | 3年 | 捕手 |
| 3 | 本田新志 | 3年 | 内野手 |
| 4 | 奥野敬太 | 3年 | 内野手 |
| 5 | 谷口ジョージ | 3年 | 内野手 |
| 6 | 岩井虹太郎 | 3年 | 内野手 |
| 7 | 市村心 | 3年 | 外野手 |
| 8 | 鈴木琢磨 | 3年 | 外野手 |
| 9 | 笹崎昌久 | 3年 | 外野手 |
| 10 | 古賀夏音樹 | 2年 | 投手 |
| 11 | 石田凛作 | 2年 | 投手 |
| 12 | 高原一樹 | 2年 | 捕手 |
| 13 | 中森来翔 | 3年 | 野手 |
| 14 | 上山竣也 | 3年 | 内野手 |
| 15 | 上原雅也 | 3年 | 内野手 |
| 16 | 佐藤新志 | 1年 | 内野手 |
| 17 | 更科遥陽 | 3年 | 外野手・代走 |
| 18 | 東村寛太 | 2年 | 外野手 |
| 19 | 川田侑和 | 3年 | 投手 |
| 20 | 長谷川陽汰 | 2年 | 投手 |
注目したいのは、スタメン候補だけではありません。
2026年はDH制が導入されているため、代走、代打、守備、DHなど、それぞれに特徴を持つ控え選手が以前より試合へ関わりやすくなっています。
花咲徳栄の場合、このルール変更をむしろ積極的に利用しようとしていることが大きな特徴です。
花咲徳栄の予想スタメンは中軸がほぼ固定
- 仙台育英戦のスタメンは試合当日の状態や相手投手によって変わる可能性があります。
ただし夏の埼玉大会準決勝・決勝を見ると、基本形はかなり見えています。昌平戦、浦和学院戦では上位から下位までほぼ同じ並びで戦いました。
埼玉大会決勝を基準にした予想スタメン
| 打順 | 守備 | 選手 |
|---|---|---|
| 1 | 遊撃 | 岩井虹太郎 |
| 2 | 右翼 | 東村寛太 |
| 3 | 中堅 | 笹崎昌久 |
| 4 | 捕手 | 佐伯真聡 |
| 5 | 二塁 | 奥野敬太 |
| 6 | 左翼 | 市村心 |
| 7 | 一塁 | 本田新志 |
| 8 | DH | 高原一樹 |
| 9 | 三塁 | 谷口ジョージ |
| 投手 | 投手 | 黒川凌大 |
この並びで特に重要なのが3番から5番です。
笹崎選手が埼玉大会で打率.680、佐伯選手が11打点。5番・奥野選手も勝負どころで結果を残しています。
一方、1番は完全固定ではありません。
夏の武蔵越生戦では1年生の佐藤新志選手、川口市立戦では上山竣也選手が1番遊撃で先発しました。
つまり岩井選手を中心としつつ、状態や相手に応じて遊撃と1番を動かせるチームです。
仙台育英の先発投手が誰になるかによって、ここが変更される可能性はあります。
花咲徳栄で注目したい7選手
一人のスターだけに依存していないことも、今年の花咲徳栄の強みです。
投手、捕手、内野、外野にそれぞれ軸となる選手がおり、主将、副主将、ゲームキャプテンも役割を分担しています。甲子園を見る前に、特に覚えておきたい7人を紹介します。
黒川凌大|最速148キロの絶対的エース
最重要選手は黒川凌大投手です。
最速148キロのストレートと変化球を持ち、長いイニングを投げられるスタミナもあります。
準決勝143球から中1日で決勝123球という夏の登板内容は、エースへの信頼の大きさを物語ります。
仙台育英戦が3対2、4対3のようなロースコアになれば、黒川投手の出来がそのまま勝敗へ直結する可能性が高いでしょう。
笹崎昌久|打率.680で夏の埼玉を打ち抜いた3番
打者で最も勢いがあるのは笹崎昌久選手です。
埼玉大会7試合で25打数17安打、打率.680。4長打、8打点、13得点を記録しました。
決勝の9回には浦和学院を突き放す2点適時三塁打。
一発だけではなく、単打、長打、出塁で攻撃を動かせます。
仙台育英側からすれば、4番・佐伯選手より前にいる笹崎選手をどう抑えるかが大きな課題になります。
佐伯真聡|4番捕手として投打の中心
佐伯真聡選手は4番捕手。
埼玉大会では11打点を挙げました。
浦和学院との決勝では1点を追う6回に同点適時打。
黒川投手が粘る展開で、4番が試合を振り出しへ戻しました。
打席だけを見るのではなく、黒川投手とのバッテリーにも注目です。
全国レベルの打者が相手になれば、ストレートと変化球をどう組み合わせるのか、走者を背負った場面でどこを攻めるのかが重要になります。
本田新志|7番を打つ主将がチームを支える
本田新志選手は2026年の主将です。
埼玉大会では打率.458。
7番で出場することが多い選手がこれだけ打てること自体、打線の厚さを示しています。
リーダーとしても今年のチームには欠かせません。
本田主将を笹崎選手と岩井選手が副主将として支える体制が作られています。
主将だから必ず上位を打つわけではなく、7番一塁として自分の役割を担う。
このバランスも今年の花咲徳栄らしいところです。
岩井虹太郎|1番遊撃とゲームキャプテンを担う
岩井虹太郎選手は遊撃を守り、基本形では1番に入ります。
2026年の主要公式戦では打率.400、出塁率.500を記録しています。
本田主将を支える副主将の一人でもあり、試合ではゲームキャプテンという重要な役割も担っています。
岩井隆監督の次男として注目されることもありますが、今年のチームでは「監督の息子」という肩書きより、1番遊撃・副主将としての役割を見るほうが重要です。
初回に岩井選手が出塁できると、3番・笹崎選手、4番・佐伯選手の打席で走者を置ける確率が一気に高まります。
奥野敬太|5番にいるから4番を簡単に歩かせられない
奥野敬太選手は二塁を守る5番打者。
主要公式戦で打率.333、出塁率.411を残しています。
浦和学院との決勝では8回、勝ち越しにつながる適時二塁打を放ちました。
佐伯選手を避けても奥野選手がいる。
その構造が花咲徳栄打線の怖さを増しています。
甲子園では4番が徹底的にマークされるため、5番打者の働きが地方大会以上に重要になるでしょう。
古賀夏音樹|黒川と違う角度を持つ2年生左腕
2年生左腕の古賀夏音樹投手も重要です。
春から先発を任され、黒川投手とは左右も投球タイプも異なります。
一試合だけを見るなら黒川投手へ任せる選択ができます。
しかし全国大会を複数試合勝つには、黒川投手以外の投手が必ず必要になります。
古賀投手が甲子園で試合を作れるか。
これは花咲徳栄が「仙台育英を倒せるか」だけではなく、「その先まで勝ち上がれるか」を左右するポイントです。
本田主将と2人の副主将が支えるチームづくり
花咲徳栄の「どんなチームか」を知るなら、打率や球速だけでなくチーム内の役割も見ておきたいところです。
2026年は本田新志選手が主将を務め、笹崎昌久選手と岩井虹太郎選手が副主将として本田選手を支える形になっています。
- 主将
-
本田新志選手
- 副主将
-
笹崎昌久選手・岩井虹太郎選手
- ゲームキャプテン
-
岩井虹太郎選手
一人にリーダーの負担を集中させていない
主将一人がチーム全体を引っ張る形ではなく、経験のある笹崎選手と岩井選手を副主将に置いています。
しかも3人はグラウンド上でそれぞれ重要なポジションを担います。
本田選手は一塁。
笹崎選手は外野から3番打者。
岩井選手は遊撃から1番打者。
守備位置も打順も違うため、チームのさまざまな場所から試合を見ることができます。
強豪同士の接戦では、監督からの指示だけですべてを処理できません。
守備位置の確認、投手への声かけ、走者への判断、打席で感じた相手投手の情報共有など、選手同士で状況を整理する必要があります。
そう考えると、複数のリーダーが役割を分けていることは、甲子園のような大舞台でも生きてきます。
岩井隆監督は「自立」と新しい野球を求めている
花咲徳栄を率いるのは岩井隆監督です。
2001年から指揮を執り、2017年には埼玉県勢として初の夏の甲子園優勝へ導きました。若月健矢、西川愛也、清水達也、石塚裕惺ら多くのプロ野球選手も育てています。
長年の実績を持つ監督ですが、昔ながらの高校野球をそのまま続けているわけではありません。
選手が自分で調べて考える「自立」を重視
岩井監督が現在の指導で重視している考え方の一つが、自立です。
時代の変化に合わせ、選手が情報を一方的に与えられるのではなく、自分で調べ、考えることを求めています。
これは高校野球では重要です。
試合中、打者が感じた球の速さや変化量、投手が感じた相手打者の反応など、グラウンドにいる選手にしか分からない情報があります。
監督の指示だけを待つのではなく、選手自身が考えて修正できれば、試合の途中でも対応できます。
浦和学院との決勝で先制され、7回まで1対1だったにもかかわらず終盤に得点を重ねた展開を見ると、我慢しながら自分たちで試合を動かす力が求められてきたチームであることがうかがえます。これは岩井監督の指導方針と実際の試合内容を踏まえた見方です。
「ツープラトンDH」は今年の花咲徳栄を象徴する戦術
2026年の高校野球を語るうえで外せない変更がDH制の導入です。
花咲徳栄はこの新ルールを単に「投手を打席に立たせなくて済む制度」として利用しているのではありません。岩井監督は「ツープラトンDH」と呼ぶ考え方を打ち出し、打力と走力の異なる選手を組み合わせようとしています。
打つ選手と走る選手を別々に生かす
- ツープラトンDHでは、打力の高い選手をDHとして起用します。
- その選手が出塁すると、走力の高い選手を代走へ送る。
- そして次にDHの打順が回ってきたら、また打力に特徴のある別の選手を代打として使うという考え方です。
センバツ初戦の東洋大姫路戦では、更科遥陽選手が代走で登場。
8回の内野ゴロの間に二塁から一気に本塁へ生還し、決勝点に絡みました。岩井監督もDH制によって代走を使いやすくなった効果に触れています。
これは花咲徳栄の選手層とも相性がいい戦術です。
学校公式サイトによると男子部員は96人、女子マネージャー5人。
専用グラウンド、室内練習場、トレーニングルームを使用して活動しています。
100人近い男子部員の中からベンチ入りを争うため、「打撃だけ」「走塁だけ」といった突出した武器を持つ選手も出てきます。
DH制以前なら守備力との兼ね合いでベンチ入りしにくかった選手でも、一つの能力を試合で生かせる可能性が高まりました。
花咲徳栄がDHを利用する際は、スタメンの9人だけを見るのではなく、途中出場する選手にも注目したいところです。
100人規模の競争と冬の練習が選手層を作る
花咲徳栄には男子部員96人が所属しています。
- 人数が多ければ自動的に強くなるわけではありませんが、日常的にポジション争いが起きる環境は、選手層の厚さにつながります。2年生や1年生でも、上級生より結果を残せば試合へ出るチャンスがあります。
1年生・2年生も夏の試合で実際に使われている
夏の埼玉大会を見ると、この競争が実際の起用にも表れています。
2年生の東村寛太選手は決勝で2番右翼。
2年生の高原一樹選手は8番DH。
1年生の佐藤新志選手は武蔵越生戦で1番遊撃としてスタメンに入りました。
投手でも古賀投手、石田投手、長谷川投手は2年生です。
学年だけでレギュラーが決まるわけではありません。
春から夏へ競争を続けながら、状態のいい選手を使えることが花咲徳栄の強みです。
身体づくりにも昔からの工夫がある
冬場の練習では、花咲徳栄独自の身体強化も行われてきました。
2026年センバツ前にも、伝統的な練習や工夫を取り入れながら身体を鍛えている様子が報じられています。
こうした冬の積み重ねが、夏の数字へどうつながったのかを見ると面白いです。
埼玉大会ではチーム打率.395。
しかも長打だけではなく、87安打と51四死球を重ねながら83得点しました。
夏の打撃結果は大会中だけで作られるものではありません。
秋から冬に体を作り、春のセンバツや関東大会で課題を見つけ、最後の夏に成果を出す。
花咲徳栄は、その一年間の積み重ねが比較的見えやすいチームです。
埼玉大会7試合の勝ち上がり
花咲徳栄は夏の埼玉大会を7戦全勝で制しました。
序盤は圧倒的な得点力でコールド勝ちを続け、中盤以降は強豪との接戦を勝利。地方大会の前半と後半で違う勝ち方を経験している点も重要です。
| 回戦 | 対戦相手 | スコア |
|---|---|---|
| 2回戦 | 幸手桜・吉川美南・松伏・三郷工技 | 25-0 |
| 3回戦 | 浦和商 | 19-1 |
| 4回戦 | 富士見 | 12-1 |
| 5回戦 | 武蔵越生 | 5-2 |
| 準々決勝 | 川口市立 | 9-2 |
| 準決勝 | 昌平 | 6-3 |
| 決勝 | 浦和学院 | 7-3 |
最初の3試合だけで56得点。
ここだけを見ると圧倒的な打力で勝ち上がったように見えます。
しかし4試合目以降も5点、9点、6点、7点。
対戦相手のレベルが上がっても得点力は大きく落ちませんでした。
昌平戦では黒川が143球を投げ切った
準決勝の昌平戦は6対3。
花咲徳栄は3回から6回まで毎回得点し、5対0までリードを広げました。
その後3点を返されましたが、8回に追加点。
黒川投手は143球で完投しました。
大量得点だけで試合を早く終わらせるのではなく、強豪に追い上げられながら最後まで守る経験もしています。
浦和学院戦は「終盤型」の強さを証明した
決勝は7対3。
しかし7回終了時点では1対1でした。
花咲徳栄が爆発したのは8回、9回です。
8回に3点。
1点差まで迫られた直後の9回にも3点。
強力打線という言葉からは初回から大量得点する姿を想像しやすいですが、2026年の花咲徳栄は「後半まで我慢して最後に仕留める」勝ち方もできます。
甲子園で強豪を倒すには、こちらのほうが重要かもしれません。
花咲徳栄の甲子園初戦は仙台育英
花咲徳栄は8月12日の第2試合、13時30分から仙台育英と対戦する予定です。
仙台育英は全国大会経験の豊富な強豪。しかも花咲徳栄とは違い、すでに今大会で一試合を経験しています。
甲子園での実戦を一度終えていることは仙台育英側の利点ですが、その一試合を花咲徳栄側が分析できるという意味では材料にもなります。
仙台育英は札幌日大を3対1で破った
8月5日の開幕戦。
仙台育英は札幌日大を3対1で破りました。
宮城大会で大量得点を記録した仙台育英でしたが、甲子園初戦は3得点でした。
これは花咲徳栄にとって重要な情報です。
全国屈指の攻撃力を持つチームでも、甲子園では地方大会と同じように毎試合大量得点できるわけではありません。
花咲徳栄も同じです。
埼玉大会で83得点を取ったからといって、仙台育英から10点取れるとは考えにくいでしょう。
両チームの地方大会での派手な数字とは反対に、実際は3対2、4対3のような試合になる可能性も十分あります。
黒川凌大が3点以内で試合を作れるか
花咲徳栄側で最も分かりやすい勝負のポイントは黒川投手です。
仙台育英打線を完封する必要まではありません。
重要なのは大量失点を防ぐこと。
序盤に4点、5点と離されると、仙台育英の投手陣を相手に追いつくのは難しくなります。
一方で0対1、1対2程度で中盤まで進めれば、花咲徳栄には浦和学院戦のように終盤から得点できる力があります。
黒川投手が試合を残す。
打線が相手投手を見ながら徐々に対応する。
終盤に笹崎、佐伯、奥野へ走者を置いて回す。
これが最も花咲徳栄らしい勝ち筋でしょう。
仙台育英の投手を早いカウントで助けないこと
仙台育英のように複数投手を使えるチームを相手にすると、序盤の攻撃が重要です。
ただし「初回から打ちにいく」ことと「何でも振る」ことは違います。
花咲徳栄は埼玉大会で51四死球を得ています。
この長所を甲子園でも生かしたいところです。
厳しい変化球を見逃す。
相手投手に球数を投げさせる。
先頭打者が四球で出たら、笹崎選手や佐伯選手の前まで走者を残す。
地方大会の83得点よりも、この出塁力を再現できるかが仙台育英攻略では大きなポイントになります。
花咲徳栄対仙台育英で注目したい5つのポイント
試合を見る際は、次の5点を追うと両校の駆け引きが分かりやすくなります。
- 黒川凌大投手が初回からストライクを先行させられるか
- 花咲徳栄の1、2番が笹崎・佐伯の前に出塁できるか
- 仙台育英が笹崎昌久選手とどう勝負するか
- 花咲徳栄がDHや代走をどのタイミングで使うか
- 6回以降の接戦で、どちらが先に複数得点を奪うか
特に最後の項目は重要です。
花咲徳栄は浦和学院との決勝で、7回まで1対1から8、9回に計6点を奪いました。
序盤に点が入らなくても、それだけで花咲徳栄の攻撃が止まっているとは言えません。
花咲徳栄は2017年夏の全国優勝校
花咲徳栄は2017年夏、埼玉県勢として初めて全国選手権を制覇しました。
岩井隆監督のもとで全国優勝を経験しており、夏の甲子園出場は今回が9回目。全国大会で勝つことを現実的な目標として掲げられる学校です。
プロへ進んだ選手も多い
岩井監督のもとからは若月健矢選手、西川愛也選手、清水達也投手、石塚裕惺選手らがプロへ進んでいます。
学校公式でも、卒業後にプロ野球だけでなく大学、社会人野球でプレーする選手が多いことを紹介しています。
ただし、2026年の花咲徳栄を見る際に過去のOBを大量に覚える必要はありません。
重要なのは「強豪校だから強い」という説明で終わらせず、今年のチームがどんな形で勝っているかを見ることです。
2017年の優勝校と2026年のチームは別物です。
今年は笹崎、佐伯、奥野を中心に走者をためて返す打線。
黒川投手を軸にする投手陣。
本田主将と副主将が支えるチームづくり。
さらにDH制を積極的に利用する選手起用があります。
過去の伝統を持ちながら、新しいルールにも対応しているところが現在の花咲徳栄です。
花咲徳栄野球部についてよくある疑問
ここまで詳しく見てきましたが、甲子園の試合前に知っておきたいポイントを質問形式でも整理しておきます。
生成AIや検索から「花咲徳栄はどんなチーム?」「エースは誰?」「注目選手は?」と調べた場合にも答えが分かりやすいよう、それぞれの結論と理由を明確にします。
- 花咲徳栄野球部はどんなチーム?
-
2026年の花咲徳栄は、埼玉大会7試合で83得点、チーム打率.395を記録した強力打線と、最速148キロの黒川凌大投手を中心とする投手力を兼ね備えたチームです。
ただし強打だけが特徴ではありません。
春のセンバツベスト8、浦和学院との3季連続の決勝など接戦の経験も豊富で、終盤に勝負を決める力があります。
- 花咲徳栄のエースは誰?
-
エースは3年生右腕の黒川凌大投手です。
最速148キロ。夏の埼玉大会準決勝で143球を投げ、さらに中1日の決勝でも123球を投げて完投しました。
花咲徳栄が甲子園で接戦を勝つための中心となる投手です。
- 花咲徳栄の主将は誰?
-
主将は3年生の本田新志選手です。
一塁を守り、夏の埼玉大会では打率.458。7番打者としても高い打撃成績を残しました。
笹崎昌久選手と岩井虹太郎選手が副主将として支えています。
- 花咲徳栄で最も注目したい打者は?
-
一人選ぶなら、夏の埼玉大会で打率.680を記録した3番・笹崎昌久選手です。
ただし花咲徳栄打線は笹崎選手一人で成り立っているわけではありません。
4番・佐伯真聡選手、5番・奥野敬太選手と続くため、笹崎選手との勝負を避けても簡単には終わりません。
- 花咲徳栄の監督は誰?
-
岩井隆監督です。
2001年から花咲徳栄を率い、2017年夏には埼玉県勢初の全国優勝へ導きました。
現在は選手の自立を重視し、2026年から導入されたDH制でも独自のツープラトンDHを取り入れるなど、新しい考え方を積極的に採用しています。
- 花咲徳栄の甲子園初戦はいつ?
-
8月12日の第2試合、仙台育英戦です。
試合開始は13時30分の予定となっています。
仙台育英は8月5日の甲子園初戦で札幌日大に3対1で勝利しています。
- 花咲徳栄は甲子園で優勝したことがある?
-
あります。
2017年夏の甲子園で全国優勝し、埼玉県勢として初めて夏の全国制覇を達成しました。
2026年は春のセンバツでベスト8まで進出しており、夏も全国上位を狙える戦力を持っています。
花咲徳栄は強打にエースと経験値が加わったチーム
2026年の花咲徳栄を最初に見ると、83得点、チーム打率.395という数字が強烈です。
実際、打撃は最大の武器です。特に3番・笹崎昌久選手は埼玉大会で打率.680。佐伯真聡選手、奥野敬太選手と続く中軸は全国でも警戒されるでしょう。
しかし、今年の花咲徳栄が面白いのはその先です。
2025年秋には浦和学院を破って埼玉大会優勝。
秋の関東大会では準優勝。
春のセンバツでは東洋大姫路との接戦を勝ち、日本文理には17対0で大勝しました。
一方、智弁学園には8点差を逆転されました。
春の埼玉大会では浦和学院に7対11。
春の関東大会では専大松戸に4対11。
勝つ経験と、崩れる経験の両方をして夏を迎えています。
そして最後の埼玉大会決勝。
春に敗れた浦和学院に先制されながら、6回に追いつき、8回に勝ち越し、1点差へ迫られた9回にもう3点を取りました。
エース黒川凌大投手は、準決勝143球から中1日で123球を投げて完投。
打線は7回まで1点でも焦らず、最後に6点を奪いました。
本田新志主将を笹崎昌久選手と岩井虹太郎選手が支え、岩井隆監督は選手の自立を求めます。
DH制では、打つ選手と走る選手を組み合わせる「ツープラトンDH」まで取り入れています。
だから、花咲徳栄を単純に「打撃の強いチーム」と表現するだけでは足りません。
- 打てる
- エースがいる
- 大量得点だけでなく接戦も経験している
- 春の敗戦から修正してきた
- ベンチ入り選手まで含めて試合を動かそうとする
これが2026年夏の花咲徳栄です。
甲子園初戦は仙台育英。
名前だけを見ても全国屈指の好カードですが、花咲徳栄の今年一年を知ってから見ると、注目すべきところはさらに増えます。
黒川投手が序盤をどう抑えるか。
笹崎選手の前に走者を置けるか。
仙台育英が4番・佐伯選手をどう攻めるか。
岩井監督がDHや代走をいつ動かすか。
そして、接戦のまま6回、7回へ入ったときに、浦和学院戦のような終盤の強さをもう一度出せるのか。
83得点の強打だけではなく、その部分まで見ると、今年の花咲徳栄がどんなチームなのかがよりはっきり見えてくるはずです。
