2026年夏の甲子園2回戦で、徳島代表の鳴門渦潮と茨城代表の霞ケ浦が対戦します。
試合は8月14日16時開始予定。鳴門渦潮は1回戦で八王子実践を延長10回の末に2―1で破り、霞ケ浦は中京に6―3で勝利して2回戦へ進みました。
- 本稿は2026年8月14日午前時点の試合前予想です。先発投手やスターティングメンバーは未発表のため、断定せずに分析しています。
「鳴門渦潮と霞ケ浦はどちらが勝ちそうなのか」「投手力はどちらが上なのか」「初戦の内容を見ると有利なのはどちらなのか」と気になっている人も多いでしょう。
勝敗予想では霞ケ浦をわずかに上位と見ます。
予想スコアは霞ケ浦4―2鳴門渦潮です。
ただし、これは霞ケ浦の楽勝を予想するものではありません。
鳴門渦潮には1回戦で10回を1失点に抑えた西村大輝投手がおり、この西村投手が再びロースコアへ持ち込めば、2―1や3―2で鳴門渦潮が勝つ展開も十分に考えられます。
一方の霞ケ浦には、左腕・小林将大投手と最速148キロ右腕・稲山幸汰投手というタイプの違う投手がいます。
初戦では小林投手が6回1/3を投げ、その後を稲山投手が2回2/3無失点で締めました。一人のエースにほぼすべてを託す鳴門渦潮と、複数投手で9回を組み立てられる霞ケ浦。この違いが今回の予想では大きなポイントになります。
今回の予想を先に整理すると、次のようになります。
- 総合力では霞ケ浦をわずかに上位と予想
- 一人の投手の完成度と接戦力では鳴門渦潮が怖い
- 投手層と打線の厚さでは霞ケ浦が有利
- 3点以内のロースコアなら鳴門渦潮の勝機が大きくなる
- 4点以上を取り合う展開なら霞ケ浦が有利と予想
ここからは初戦の内容、地方大会、投手の消耗度、打線、2026年から導入されたDH制まで比較しながら、鳴門渦潮対霞ケ浦の勝敗予想を詳しく見ていきます。
【試合結果追記】鳴門渦潮対霞ケ浦は5―1で霞ケ浦が勝利
※2026年8月14日の試合終了後に追記しています。
夏の甲子園2回戦、鳴門渦潮対霞ケ浦は霞ケ浦が5―1で勝利し、3回戦進出を決めました。
試合前の予想では、投手層と打線の厚みを評価して「霞ケ浦がわずかに優勢」、予想スコアを霞ケ浦4―2鳴門渦潮としていました。
実際の結果は5―1。
勝敗は予想通り霞ケ浦となりましたが、想定以上に大きかったのは試合序盤で霞ケ浦が西村大輝投手から5点を奪ったことです。
鳴門渦潮が勝つためには、西村投手を中心に1点、2点を争うロースコアへ持ち込むことが重要だと試合前に見ていました。
しかし霞ケ浦は2回に先制すると、3回には一挙4得点。
鳴門渦潮が得意とする接戦へ持ち込ませる前に、試合の主導権を握りました。
試合結果
最終スコア:霞ケ浦5―1鳴門渦潮
霞ケ浦は2年ぶりとなる3回戦進出。
一方、鳴門渦潮は1回戦で八王子実践との延長10回の接戦を2―1で制しましたが、2回戦で大会を去ることになりました。
勝負を分けたのは2回と3回の霞ケ浦の攻撃
この試合を振り返るうえで、最大のポイントは明確です。
霞ケ浦が西村投手を序盤で攻略し、3回終了時点で5―0としたことでした。
鳴門渦潮は西村投手を中心にロースコアへ持ち込みたいチームだけに、この5点差は非常に重いものになりました。
2回に野口空真が先制タイムリー
試合が動いたのは2回裏です。
霞ケ浦は2死二塁の場面で、8番の野口空真選手がセンターへの適時打を放ち、1―0と先制しました。
この1点は、単なる先制点以上に大きな意味を持っていました。
試合前の記事では、鳴門渦潮について「西村投手がいるため、鳴門渦潮が先制すれば1点の価値が通常以上に大きくなる」と分析していました。
実際の試合では、その逆になりました。
霞ケ浦が先に得点したことで、鳴門渦潮は「1点を守る展開」ではなく、「西村投手が投げながら打線が追いかける展開」を強いられます。
しかも先制打を放ったのは8番の野口選手。
試合前から霞ケ浦の強みとして挙げていた下位打線まで得点に絡める攻撃の厚さが、この試合でもいきなり結果につながりました。
3回に菊地勇一が満塁から3点適時三塁打
決定的だったのが3回裏です。
霞ケ浦は1死満塁の大きなチャンスを作ると、5番の菊地勇一選手がセンターへの3点適時三塁打。
スコアを一気に4―0としました。
西村投手を相手に一度に3人の走者を返したこの一打が、試合の流れを大きく霞ケ浦側へ傾けます。
さらに1死三塁から6番・渡辺航太選手がライトへの犠牲フライ。
霞ケ浦は3回だけで4点を奪い、5―0までリードを広げました。
- 2回は8番野口選手の適時打で先制
- 3回は満塁の好機を菊地選手が3点三塁打につなげた
- 続く渡辺選手も犠牲フライで確実に1点を追加
- 3回終了時点で5点差を作った
霞ケ浦の強さがよく表れた攻撃です。
ホームランだけに頼った5得点ではありません。
下位打線の適時打、満塁での長打、犠牲フライと、異なる方法で得点を積み重ねました。
鳴門渦潮は4回に林蒼太の適時二塁打で1点を返す
5点を追いかける鳴門渦潮も、簡単には終わりませんでした。
4回表、2死一、二塁のチャンスを作ると、6番の林蒼太選手がライトへの適時二塁打。
1点を返して5―1とします。
しかも一塁走者まで三塁へ進み、なお2死二、三塁。
ここでもう一本出れば5―3となり、試合の雰囲気はかなり変わっていた可能性があります。
しかし、霞ケ浦はここで追加点を許しませんでした。
結果的には、この林選手の適時二塁打が鳴門渦潮唯一の得点となります。
鳴門渦潮は走者を出す場面自体はありましたが、スポーツナビの戦評でも「再三の好機を生かしきれなかった」とされており、5点差を縮めるために必要なあと一本が出ませんでした。
小林将大が5回1失点、稲山幸汰につなぐ継投が再び機能
霞ケ浦の勝因は、序盤の5得点だけではありません。
試合前の記事で霞ケ浦をやや有利と予想した最大の理由の一つが、左腕・小林将大投手と右腕・稲山幸汰投手を使える投手層でした。
その強みが、この試合でもそのまま出ました。
小林将大が5回まで鳴門渦潮を1失点に抑える
霞ケ浦の先発は小林投手でした。
小林投手は5回を投げ、鳴門渦潮打線を1失点に抑えます。
3回までに打線が5点を取ったことで、小林投手としても無理に一人ひとりを完璧に抑え込む必要はなくなりました。
走者を出しても大量失点を避ければよい。
この状況を作れたことが霞ケ浦にとって大きかったでしょう。
小林投手は茨城大会から重要な試合で先発を任されており、準決勝の水戸商戦でも7回途中1失点。エース稲山投手の負担を軽くする役割を果たしていました。霞ケ浦は地方大会の時点から、小林投手で試合を作って稲山投手へつなぐ形を確立していました。
6回からエース稲山幸汰を投入
霞ケ浦は6回から稲山投手へ継投。
試合前の記事で想定していた「小林投手が試合を作り、リードした終盤に稲山投手を投入する」という形が、ほぼそのまま実現しました。
稲山投手は茨城大会準々決勝で鹿島学園を2安打完封し、10三振を奪った実績を持つ右腕です。
鳴門渦潮からすれば、5点を追いかけながら、試合途中で左腕の小林投手から球威のある右腕・稲山投手へ対応を切り替えなければなりません。
追う側にとって非常に難しい展開となりました。
試合前予想と実際の展開を比較すると「霞ケ浦の勝ち筋」がそのまま出た
今回の記事では試合前に、霞ケ浦が勝つためのポイントとしていくつかの条件を挙げていました。
実際の試合と照らし合わせると、その多くが現実になっています。
| 試合前に挙げたポイント | 実際の試合 |
|---|---|
| 霞ケ浦が先に試合を動かす | 2回に先制 |
| 下位打線から得点する | 8番野口が先制適時打 |
| 中盤までに2点以上リードする | 3回終了時点で5―0 |
| 小林から稲山へ継投する | 小林5回→6回から稲山 |
| ロースコアに持ち込ませない | 3回までに5得点 |
特に大きかったのが3回終了時点で5―0だったことです。
試合前には「3回終了時に1点差以内なら鳴門渦潮にとって理想的」「5回終了時に霞ケ浦が2点以上リードしていれば霞ケ浦優勢」と見ていました。
実際には、その想定を上回るペースで霞ケ浦がリードしました。
5回どころか3回の時点で5点差です。
鳴門渦潮が最も避けたかった展開になったと言えます。
鳴門渦潮の敗因は西村大輝が打たれたことだけではない
最終スコアが5―1だったため、「西村投手が5点を取られたことが敗因」と考えたくなります。
もちろん、鳴門渦潮が得意とするロースコアへ持ち込めなかったことは大きな要因です。
ただし、それだけで試合を説明するのは適切ではありません。
西村大輝にとって3回の満塁が最大の山場になった
西村投手は1回戦の八王子実践戦で、延長10回を投げてわずか1失点。
徳島大会でもほぼ一人で投手陣を支えてきました。
その西村投手にとって、この日の大きな誤算は3回です。
1死満塁から菊地選手に走者一掃の三塁打を許し、さらに犠牲フライで1点を追加されました。
一つのイニングで4点。
接戦型の鳴門渦潮にとって、この4点は非常に重い失点でした。
ただ、西村投手一人の問題というより、霞ケ浦が満塁という好機を一打で得点へ変えたことを評価すべき場面でもあります。
鳴門渦潮も4回には2死一、二塁から林選手が適時二塁打を放ちました。
しかし、その後の2死二、三塁では追加点を取れませんでした。
両校とも得点圏へ走者を置く場面はありましたが、そこで複数得点まで持っていった霞ケ浦と、1点で止まった鳴門渦潮。
この差がスコアに表れています。
5点を追うことで鳴門渦潮本来の野球が難しくなった
鳴門渦潮の強みは、1点を大切にしながら守り勝つ野球でした。
徳島大会でも接戦を何度も制し、甲子園1回戦も延長10回の末に2―1で勝利しています。
ところが3回で0―5になると、状況が変わります。
送りバントで1点を取るだけでは追いつけません。
相手のミスを待ちながら終盤勝負へ持ち込む余裕もありません。
複数の走者を出し、連打で得点する必要が出てきます。
これは、霞ケ浦が持ち込ませたかった展開でもありました。
霞ケ浦は打線だけでなく「勝ち方の幅」で上回った
試合後に改めて感じる霞ケ浦の強さは、5点を取った打線だけではありません。
試合展開に応じて複数の勝ち方を選べることです。
霞ケ浦は茨城大会で、鹿島学園を3―0で破る投手戦も、常総学院を9―7で破る打撃戦も経験しました。決勝では小林投手から稲山投手へつなぎ、9―7で常総学院を振り切っています。
甲子園1回戦では中京に6―3。
そして今回の鳴門渦潮戦では5―1。
点を取り合う試合でも戦える。
エース稲山投手で抑えることもできる。
小林投手に先発を任せることもできる。
下位打線から点を取ることもできる。
こうした選択肢の多さが、短期決戦では大きな強みになります。
鳴門渦潮は敗退も西村大輝を中心に接戦を勝ち抜いた夏
鳴門渦潮は2回戦で姿を消しました。
この敗戦によって、今大会に出場した公立高校9校もすべて2回戦までに敗退となりました。
鳴門渦潮はその公立勢の中で最後まで残っていた学校でした。
ただし、今回の5―1だけで鳴門渦潮の夏を評価することはできません。
徳島大会では西村投手を中心に接戦を勝ち抜き、決勝では阿南光を7―4で破って甲子園へ。
1回戦では八王子実践との延長10回を2―1で制しました。
特に西村投手は、徳島大会から投手陣の中心として非常に多くのイニングを担い、甲子園初戦でも10回を1失点で投げ切っています。
霞ケ浦戦では序盤に5点を失いましたが、鳴門渦潮が甲子園までたどり着き、さらに初戦を突破できた最大の原動力の一人だったことは変わりません。
鳴門渦潮対霞ケ浦の結果まとめ
夏の甲子園2回戦、鳴門渦潮対霞ケ浦は5―1で霞ケ浦が勝利しました。
試合前には霞ケ浦4―2と予想していました。
結果として勝者の予想は当たりましたが、実際には霞ケ浦が想定以上に早く試合を動かしました。
最大の分岐点は3回裏。
1点をリードした霞ケ浦が、1死満塁から菊地勇一選手の3点適時三塁打、さらに渡辺航太選手の犠牲フライで一挙4点を追加し、5―0としました。
鳴門渦潮も4回に林蒼太選手の適時二塁打で1点を返しましたが、その後は得点できませんでした。
そして霞ケ浦は、先発・小林将大投手が5回1失点。
6回からエース稲山幸汰投手へつなぎ、そのままリードを守りました。
- 試合結果:霞ケ浦5―1鳴門渦潮
- 勝負の分岐点:3回裏の霞ケ浦4得点
- 決定打:菊地勇一選手の3点適時三塁打
- 霞ケ浦の投手リレー:小林将大投手→稲山幸汰投手
- 鳴門渦潮の得点:4回の林蒼太選手の適時二塁打
- 霞ケ浦は3回戦へ進出
試合前予想で霞ケ浦を上位に取った理由は、単純な打撃力ではなく、小林投手と稲山投手を使い分けられる投手層と、下位まで得点源になれる打線の厚さでした。
その二つが、実際の試合でも勝敗を分けました。
8番野口選手が先制打を放ち、中軸が3回に一気に試合を動かす。
そして5点のリードを小林投手から稲山投手への継投で守る。
霞ケ浦が持っていた複数の強みがきれいにつながった5―1だったと言えるでしょう。
一方の鳴門渦潮は、自分たちが最も得意とするロースコアの接戦へ持ち込む前に5点差をつけられました。
それでも、県大会から西村投手を中心に接戦をものにし、甲子園でも延長戦を勝ち切った戦いぶりは印象に残るものでした。
試合前の記事で最大の焦点としていたのは、「西村投手が試合を小さくできるか、それとも霞ケ浦がその前に試合を動かすか」。
実際の答えは、後者でした。
霞ケ浦が序盤から試合を動かし、自分たちの投手層を最も生かしやすい展開を作ったことが、5―1という結果につながりました。
鳴門渦潮対霞ケ浦の予想は霞ケ浦がわずかに優勢
両校を比較すると、圧倒的な戦力差があるカードではありません。
むしろ、鳴門渦潮と霞ケ浦では「強さの形」がかなり違います。鳴門渦潮はエース西村投手を中心に試合を小さくまとめる力が高く、霞ケ浦は複数投手と打線全体を使いながら試合を動かせるチームです。
まずは今回の予想で特に重視したポイントを並べてみましょう。
| 比較項目 | 鳴門渦潮 | 霞ケ浦 | 予想上の評価 |
|---|---|---|---|
| エースの安定感 | 西村が初戦10回1失点 | 稲山が大黒柱 | 鳴門渦潮 |
| 投手層 | 西村への依存度が高い | 小林と稲山の2枚が中心 | 霞ケ浦 |
| 初戦得点 | 2得点 | 6得点 | 霞ケ浦 |
| 初戦安打 | 6安打 | 7安打 | ほぼ互角 |
| 初戦失点 | 1失点 | 3失点 | 鳴門渦潮 |
| 接戦経験 | 非常に豊富 | 豊富 | 鳴門渦潮 |
| 打線の厚み | 中軸中心 | 下位まで得点に絡む | 霞ケ浦 |
| DHの使い方 | 投手の西村を打線に残す | DHを攻撃力強化に活用 | 特徴が異なる |
| 総合予想 | 接戦なら十分勝機 | 展開の幅が広い | 霞ケ浦やや優勢 |
1回戦だけを単純に比較すれば、鳴門渦潮は6安打2得点、霞ケ浦は7安打6得点でした。安打数にはわずか1本しか差がありませんが、その安打を得点へ変えた割合には大きな違いがあります。
ただし、これだけを見て「霞ケ浦の打線が圧倒的に上」と決めるのも早計です。
鳴門渦潮の相手だった八王子実践戦は完全な投手戦で、相手の塚原翔太投手も好投しました。鳴門渦潮は大量得点こそできませんでしたが、最後まで試合を壊さず、延長10回のタイブレークで勝ち切っています。
今回の試合では「どちらが何点取れるか」と同じくらい、「どちらが自分たちの得意な点数帯へ試合を持ち込めるか」が重要です。
鳴門渦潮なら1―0、2―1、3―2。
霞ケ浦なら4―2、5―2、5―3。
そんなスコアが、それぞれの勝ちパターンとしてイメージしやすいでしょう。
鳴門渦潮の最大の武器は西村大輝の安定感
鳴門渦潮を予想するうえで、西村大輝投手の存在は外せません。
徳島大会から甲子園初戦まで、投手としてチームを支えるだけでなく打線にも入っており、2026年の高校野球では珍しいほど「一人の選手が試合全体へ与える影響」が大きいチームになっています。
初戦は10回128球を投げてわずか1失点
八王子実践との1回戦で、西村投手は延長10回を一人で投げ切りました。
投球数は128球。被安打5、失点1という内容で、9回に同点へ追いつかれた後も崩れず、延長10回のタイブレークを無失点で切り抜けています。
特に評価したいのは、8回まで無失点だったこと以上に、9回に追いつかれた後です。
1―0で勝利目前だった9回に同点とされれば、精神的なダメージは小さくありません。
しかも延長10回は無死一、二塁から始まるタイブレークです。
それでも西村投手は追加点を与えず、最後は山本飛佑雅選手のサヨナラ打につなげました。鳴門渦潮が接戦に強いと見る根拠は、単に「1点差で勝った」という結果だけではなく、こうした試合終盤の内容にあります。
徳島大会でも西村への依存度は非常に高かった
西村投手は甲子園に入って突然フル回転しているわけではありません。
徳島大会では全5試合に登板し、44回を投げています。高校野球ドットコムによると、徳島大会での失点は5。ほぼ一人で投手陣を支えながら県大会を勝ち上がりました。
鳴門渦潮は徳島大会5試合をすべて3点差以内で勝っています。
大量得点で相手を圧倒するより、西村投手を中心に試合を崩さず、終盤まで競り合って勝つことを得意としてきたチームです。
この経験は霞ケ浦戦でも大きな武器になります。
仮に6回を終えて1―1、あるいは鳴門渦潮が2―1でリードしていれば、霞ケ浦が事前評価でわずかに上だったとしても、実際の勝負はほぼ五分と考えたほうがいいでしょう。
西村大輝は投手でありながら3番打者でもある
西村投手の価値を投球だけで見ることもできません。
徳島大会では3番に入り、19打数7安打、打率.368を記録しています。初戦の八王子実践戦でも3番・投手で先発しました。
投手が登板しながら打線の中心にもいるということは、鳴門渦潮にとって非常に大きな意味があります。
2026年から高校野球ではDH制が導入されましたが、鳴門渦潮は全国49代表の中で唯一、地方大会でDHを一度も使わずに甲子園へ進みました。
理由はシンプルで、西村投手を打席から外すメリットが小さいからです。
鳴門渦潮の特徴を整理すると、次のようになります。
- 西村投手が長いイニングを投げても試合を壊しにくい
- 1点差の終盤を何度も経験している
- 西村投手自身が打線の3番に入れる
- 守備で投手を助けながらロースコアへ持ち込める
- 大量点を取れなくても勝ち筋を残せる
霞ケ浦戦でも、この「試合を小さくする能力」が最大の武器になります。
霞ケ浦は左右2投手を使えることが大きな強み
一方、霞ケ浦を今回の予想でわずかに上とした最大の理由は、投手一人の能力ではなく「投手陣全体の選択肢」です。
霞ケ浦にはエース右腕の稲山幸汰投手に加え、左腕の小林将大投手がいます。初戦でもこの2人を使って9回を乗り切っており、甲子園で継投がすでに成功している点は大きな材料です。
小林将大は中京戦で6回1/3を担当
中京との1回戦では、エース稲山投手ではなく小林投手が先発しました。
小林投手は6回1/3を108球、被安打5、7奪三振、3失点。初回に失点したものの、そこから立て直し、中盤まで霞ケ浦が逆転する時間を作っています。
霞ケ浦が5回に3―1、6回に5―1とリードを広げられたのは、打線が得点したことはもちろん、小林投手が先制点を与えた後に追加点を簡単に許さなかったことも大きいでしょう。
小林投手は茨城大会準決勝の水戸商戦でも7回途中1失点と好投しています。
稲山投手の単なる控えではなく、大きな試合を任せられる左腕であることは県大会でも示していました。
稲山幸汰を後半に残せるのが怖い
霞ケ浦のエースは稲山幸汰投手です。
最速148キロの右腕で、茨城大会では6試合に登板して32回2/3、自責点4。変化球も交えながら三振を奪える投手として評価されています。
茨城大会準々決勝の鹿島学園戦では2安打完封。
10奪三振を記録し、直球だけでなくスライダーやフォークも使いながら相手打線を抑えています。
中京戦では小林投手の後を受けて2回2/3を投げ、48球、被安打3ながら無失点でした。
ここが鳴門渦潮との大きな違いです。
鳴門渦潮が勝つためには、西村投手が先発して長い回を投げる形が最も想像しやすいでしょう。
霞ケ浦は、小林投手で入ることもできれば、稲山投手を先発させる選択肢もあります。
小林投手が5回、6回まで試合を作り、終盤に球威のある稲山投手を投入する形も使えます。
相手からすれば、左腕にタイミングを合わせた後で速球派右腕へ切り替わるため、試合途中で打撃の感覚を修正しなければなりません。
前戦の投球負担も霞ケ浦が分散できている
両校とも1回戦は8月9日で、2回戦は8月14日です。
したがって休養日そのものに差はありません。
ただし、前戦での投球負担は異なります。
西村投手は一人で10回128球。
霞ケ浦は小林投手が108球、稲山投手が48球と二人で分担しました。
5日間空いているため、西村投手の128球だけを理由に大きな不利と断定することはできません。
それでも、徳島大会でも44回を投げていることまで含めると、鳴門渦潮の投手運用は西村投手へかなり集中しています。霞ケ浦には「今日の状態を見て投手を選べる」という余裕があります。
今回、総合予想で霞ケ浦をわずかに上とした最大の理由が、この差です。
初戦の打撃内容では霞ケ浦が一歩リード
打線を比較すると、1回戦では霞ケ浦のほうが明確に得点へ結びつけています。
ただし、安打数そのものは鳴門渦潮6本、霞ケ浦7本です。「霞ケ浦だけが圧倒的に打った」という試合ではありません。差が出たのは、走者を出した後の攻撃でした。
霞ケ浦は複数イニングで得点した
霞ケ浦は中京戦で初回に1点を先制されました。
それでも3回に追いつき、5回に2点を奪って逆転。さらに6回に2点、7回にも1点を加えています。最終スコアは6―3でした。
注目したいのは、6点を一度の大量得点で取ったわけではないことです。
3回、5回、6回、7回と4つのイニングで得点しています。
好機を一度逃して終わるのではなく、試合中に何度も得点圏へ走者を送り、少しずつ相手を突き放しました。
西村投手のように大崩れしにくい投手を攻略する場合、一気に4点、5点を奪うことは簡単ではありません。
だからこそ、霞ケ浦が初戦で見せた「1点、2点を複数イニングで積み上げる攻撃」は今回の対戦でも相性が良い可能性があります。
中京の注目右腕を中盤で攻略した実績は大きい
中京の先発は最速148キロ級の右腕・鈴木悠悟投手でした。
霞ケ浦はその鈴木投手から3回に相田歩希選手の適時打で同点とし、5回には村上聖選手の適時二塁打で2点を奪います。
6回にはDHの野口空真選手、相田選手が連続適時打を放ち、鈴木投手を降板へ追い込みました。
速い球を投げる好投手を甲子園で実際に攻略した経験は大きな自信になります。
もちろん、西村投手は鈴木投手と同じタイプではありません。
西村投手は右サイド気味のフォームから130キロ後半の直球とスライダーなどを使い、打者のタイミングを外すタイプです。
つまり霞ケ浦は、「初戦で好投手を攻略したから今回も打てる」と単純には言えません。
むしろ、中京戦とは違うタイミングへの対応が必要になる点が今回の難しさです。
9番相田歩希の存在が打線を長くする
霞ケ浦で初戦最も目立った打者の一人が、9番の相田歩希選手です。
中京戦では3安打2打点。
3回に同点の中前適時打を放ち、6回にも適時打を記録しました。
9番打者が3安打するということは、上位打線にとって非常に大きな意味を持ちます。
下位で攻撃が切れず、9番が出塁した状態で1番、2番へ戻れば、相手投手は打順が一巡するたびに緊張する場面を迎えるからです。
鳴門渦潮の西村投手に対しても、霞ケ浦は上位打線だけで勝負する必要はありません。
7番、8番、9番が粘って球数を投げさせ、上位へつなげる形を作れれば、西村投手へ少しずつ負荷をかけられます。
鳴門渦潮は6安打2得点でも悲観する必要はない
一方、鳴門渦潮は八王子実践戦で10回を戦いながら6安打2得点でした。
得点力だけを見ると霞ケ浦より低く見えますが、鳴門渦潮にとっては「何点取ったか」だけでなく、その得点をどう守れるかが重要です。
先制点を取れれば試合の性格を変えられる
八王子実践戦では2回裏に鳴門渦潮が先制しました。
西岡大誠選手が二塁打で出塁し、その後に三塁へ進むと、荒井健太郎選手のファウルフライで生還しています。
派手なホームランや3連打での得点ではありません。
二塁打で走者を出し、進塁させ、外野へ打球を飛ばして1点を取る。
この1点を西村投手が長い時間守ったのが鳴門渦潮の初戦でした。
今回も鳴門渦潮が1点を先制すると、霞ケ浦側には「西村投手から追いつかなければならない」という圧力が生まれます。
スコアが0―0なら霞ケ浦はじっくり攻められますが、0―1で5回を迎えれば、送りバントや代打、盗塁などベンチの判断も難しくなります。
西村投手がいる鳴門渦潮にとって、先制点には通常の1点以上の価値があると考えられます。
山本飛佑雅は接戦で結果を出した
初戦の決勝打を放ったのは2年生の山本飛佑雅選手でした。
延長10回裏、2死二、三塁から左前へサヨナラ適時打を放っています。
タイブレークは無死一、二塁から始まります。
鳴門渦潮は簡単に決勝点を取れたわけではなく、2死まで追い込まれたところから山本選手が試合を決めました。
接戦では、打率や長打力だけでなく、「一度しか来ない好機で打てるか」が重要になります。
霞ケ浦の投手陣から大量安打を期待するより、1試合に数回しかない得点機を山本選手、西村選手、西丸皇槻選手、西岡選手らがものにできるかを見るほうが、鳴門渦潮の勝敗を予想するうえでは重要でしょう。
2026年からのDH制も両校の違いが出るポイント
2026年の高校野球を予想する際、従来と違って見落とせないのがDH制です。
日本高野連は2026年度のシーズンから指名打者制を採用しました。投手を打席に立たせず、別の選手を打者として起用できるため、特に投手層や野手層が厚いチームでは戦い方の幅が広がっています。
鳴門渦潮はDHを使わないこと自体が武器
鳴門渦潮は地方大会でDHを一度も使用しませんでした。
全国49代表の中で唯一だったと徳島新聞が報じています。
一見すると、新制度を使わないのは不利にも感じます。
しかし鳴門渦潮の場合、西村投手が徳島大会で打率.368を記録し、3番を務めています。打力のある西村投手を打線から外して別のDHを置く必要性が低いのです。
つまり鳴門渦潮は「DHを使えない」のではなく、「投手をそのまま打たせたほうが打線を作りやすい」チームです。
これは西村投手が投打両面で中心だからこそ成立する特徴でしょう。
霞ケ浦はDHを攻撃力の追加に使える
霞ケ浦は中京戦で野口空真選手を8番・DHで起用しました。
その野口選手は6回に適時打を放ち、霞ケ浦のリードを広げています。
投手の小林選手を打席へ立たせる必要がなく、その場所に攻撃を期待できる野手を入れられる。
これが一般的なDHのメリットです。
鳴門渦潮は西村投手自身の打力を生かす。
霞ケ浦は投手と打者の役割を分け、野口選手らを攻撃へ追加できる。
同じDH制の下でも、両校はまったく違う方法で打線を作っています。
この違いは2026年の対戦ならではの見どころです。
霞ケ浦の選手層は稲山・小林・相田だけではない
霞ケ浦を予想でやや上位とする理由は、投手2人だけではありません。
野手にも複数のキーマンがおり、1年生がレギュラーへ入るなど、チーム全体の選択肢が多いことも強みです。
4番西野結太と捕手佐藤大亜が打線の軸
霞ケ浦では4番を務める西野結太選手が打線の中心です。
さらに捕手の佐藤大亜選手は強肩が評価されており、打線だけでなく守備面でも投手陣を支えています。
西村投手から大量の安打を重ねるのが難しい場合、中軸には「走者を返す一打」が求められます。
霞ケ浦が中京戦のように下位から走者を出し、上位、中軸へつなぐことができれば、西野選手や佐藤選手の前で得点圏を作れる回数が増えてきます。
1年生レギュラーの存在も霞ケ浦の厚み
霞ケ浦には遊撃の加藤龍選手、外野の秋山選手など、1年生ながら主力へ入っている選手もいます。
高校野球ドットコムは、加藤選手の守備力や秋山選手の打撃を霞ケ浦の戦力として挙げています。
中京戦では加藤選手が1番、秋山選手が5番で先発しました。
上級生だけでなく1年生までスタメンへ入れることは、単純な年齢の問題ではなく、チーム内に複数の選択肢があることを意味します。
短期決戦では、調子が落ちた選手がいたときに代わりを用意できるチームほど戦い方に余裕が生まれます。
霞ケ浦の強みを整理すると、次の通りです。
- 左腕小林と右腕稲山を使い分けられる
- 稲山には終盤で三振を取れる球威がある
- 9番相田まで得点源になっている
- DHを使って打者を一人追加できる
- 1年生を含めて複数の野手がスタメンへ入っている
「エースが好投すれば勝てる」という一本の勝ち筋ではなく、複数の方法で試合を作れることが霞ケ浦の魅力です。
地方大会から見ると両校とも接戦を経験している
甲子園1回戦だけでなく、地方大会までさかのぼると両校の性格がさらに見えやすくなります。
鳴門渦潮は接戦を積み重ねて徳島大会を突破し、霞ケ浦は投手を使い分けながら茨城の強豪を破ってきました。
鳴門渦潮は5試合すべて3点差以内で勝利
鳴門渦潮は徳島大会5試合をすべて3点差以内で制しました。
準々決勝では鳴門を2―1で破り、決勝では春のセンバツにも出場した阿南光を7―4で下して甲子園出場を決めています。
決勝の7得点は鳴門渦潮にとって比較的大きな得点ですが、それでも3点差です。
一点の価値を理解し、終盤までリードを守る試合を何度も経験しています。
初戦の八王子実践戦が延長10回の1点差になっても落ち着いて戦えた背景には、県大会から繰り返してきた接戦経験もあるでしょう。
霞ケ浦は常総学院との打撃戦も勝ち切った
霞ケ浦は茨城大会決勝で常総学院と対戦し、9―7で勝利しました。
準々決勝では鹿島学園を3―0、準決勝では水戸商を5―1で破っています。
ここから分かるのは、霞ケ浦が一つの試合展開に限定されないことです。
稲山投手が完封する3―0の投手戦でも勝てる。
小林、稲山の継投で5―1の試合も作れる。
決勝では9―7の打撃戦も勝てる。
この「点数が変わっても勝ち方を作れる」という部分は、今回の予想で霞ケ浦をわずかに上位へ置く材料になります。
鳴門渦潮が勝つための4つの条件
霞ケ浦を本命と予想していますが、鳴門渦潮の勝ち筋はかなり明確です。
むしろ、その条件がそろったときは事前評価以上に鳴門渦潮が強い試合になるでしょう。
西村大輝が序盤3回を1失点以内で入る
最初に必要なのは、西村投手が霞ケ浦の勢いを序盤で止めることです。
中京戦の霞ケ浦は1回に先制されたものの、3回に追いついてから5回以降に得点を重ねました。
逆に考えれば、序盤から大量点を取ったわけではありません。
鳴門渦潮としては、3回終了時点で0―0、1―0、0―1程度なら理想的です。
霞ケ浦に「今日も簡単には点が入らない」と意識させれば、試合は鳴門渦潮が得意とする形へ近づきます。
鳴門渦潮が先に1点を取る
次に重要なのが先制です。
西村投手がいる鳴門渦潮にとって、1点のリードは非常に大きな意味を持ちます。
八王子実践戦でも2回に1点を取り、その1点を8回まで守りました。
霞ケ浦が追いかける側になれば、送りバントを使うのか、強攻するのか、代打を送るのかといった判断が生まれます。
鳴門渦潮としては、相手に先に動かせる試合にしたいところです。
3点以内のゲームにする
鳴門渦潮が最も避けたいのは、5―4や6―5のような点の取り合いでしょう。
霞ケ浦は地方大会決勝で9点、甲子園初戦で6点を取っています。複数投手も使えます。
そのため鳴門渦潮は、相手の得点を2点、できれば1点程度に抑えたいところです。
7回を終えて1―1なら、鳴門渦潮の接戦経験が大きく生きます。
守備で西村投手の負担を増やさない
初戦の鳴門渦潮は10回を無失策で戦いました。
これは西村投手の好投と同じくらい重要です。
西村投手が打ち取った打球を確実にアウトへ変えれば、球数も抑えられます。
反対に失策で余計な走者を背負えば、投球数が増えるだけでなく、霞ケ浦の下位打線から上位へつながる可能性が高くなります。
鳴門渦潮が勝つなら、初戦のような「西村投手+堅い守備」のセットを再現する必要があります。
霞ケ浦が勝つための4つの条件
霞ケ浦側は、西村投手を序盤から一気に打ち崩す必要はありません。
むしろ、西村投手が簡単には崩れないことを前提に、一打席ずつ負荷をかけるほうが現実的です。
西村大輝にできるだけ多く投げさせる
西村投手は初戦で128球を投げていますが、それでも10回を1失点で完投しました。
単純に早打ちして打ち取られると、西村投手を楽にします。
霞ケ浦としては四球を選ぶ、ファウルで粘る、走者を出してセットポジションにするなど、アウトになる場合でも球数を使わせたいところです。
特に下位打線まで簡単に終わらなければ、西村投手は一巡するたびに多くの球を必要とします。
5回終了時点でかなりの球数を投げさせられれば、終盤の攻撃にもつながります。
相田歩希から上位につなげる
9番相田選手が中京戦と同じように出塁できれば、霞ケ浦打線は非常に嫌な並びになります。
初戦で相田選手は3安打2打点でした。
9番が塁へ出た状態で、1番加藤選手、2番村上選手へ戻れば、西村投手は下位打線を抑えた後に休むことができません。
霞ケ浦の攻撃で注目したいのは、4番の一発だけではなく「8番、9番から次の回の上位へどうつなげるか」です。
小林と稲山を状況に合わせて使う
霞ケ浦には投手選択の自由があります。
中京戦と同じように小林投手から稲山投手へつなぐのか。
最初から稲山投手を出すのか。
試合前の時点では先発投手は発表されていないため断定できませんが、どちらも県大会から重要な試合を任されてきた投手です。
鳴門渦潮打線から見れば、対左腕と対右腕の両方を準備する必要があります。
鳴門渦潮は8月13日の最終調整でも、霞ケ浦の投手陣を想定した打撃練習を行っています。相手側も左右の違いを重要なポイントとして見ていることが分かります。
5回までに2点以上取る
霞ケ浦として理想なのは、終盤まで0―0で付き合わないことです。
5回終了時点で2―0、3―1などのリードを作れば、鳴門渦潮は自分たちから点を取りに動かなければなりません。
鳴門渦潮が一番得意なのは、「1点を守りながら相手の焦りを待つ」展開です。
霞ケ浦が先に複数点を取れば、その形を崩すことができます。
予想を左右する最大のポイントは「5回終了時のスコア」
鳴門渦潮対霞ケ浦を見るとき、個人的に最も注目したいのは5回終了時点のスコアです。
両校の特徴を考えると、この時点で試合がどちらの得意な領域へ入ったかがかなり見えやすくなります。
0―0や1―1なら鳴門渦潮の期待値が上がる
5回終了時点で同点、しかも合計得点が2点以内なら鳴門渦潮にとって理想的です。
西村投手が霞ケ浦打線を抑えている証拠であり、残り4イニングだけの勝負へ持ち込めるからです。
鳴門渦潮は徳島大会から接戦を繰り返し経験しています。
短いイニングの1点勝負になれば、投手層の差も表面化しにくくなります。
霞ケ浦が2点以上リードしていれば霞ケ浦優位
逆に、5回終了時点で霞ケ浦が3―0、3―1など2点以上リードしていれば、予想通り霞ケ浦有利と見ます。
鳴門渦潮は西村投手がその後を無失点に抑えたとしても、自分たちが最低2点以上を返す必要があります。
しかも霞ケ浦は終盤に稲山投手を残す運用もできます。
三振を取れる稲山投手がリードした状態で登板すれば、鳴門渦潮が終盤に連打で追いつく難度は高くなるでしょう。
3つの試合展開から鳴門渦潮対霞ケ浦を予想
勝敗をより具体的に考えるため、今回起こりそうな試合展開を3パターンに分けてみます。
単に「霞ケ浦が強い」「鳴門渦潮の投手がいい」と考えるより、実際の試合を見るときにも分かりやすくなります。
投手戦なら鳴門渦潮にも十分勝機
最も鳴門渦潮に向いているのが投手戦です。
西村投手が霞ケ浦の下位打線まで抑え、霞ケ浦の投手も鳴門渦潮打線を抑える。
6回終了時で0―0、1―1。
こうなれば事前の総合力比較はあまり意味を持たなくなります。
残り3イニングだけなら、一度の四球、一つの失策、一本の二塁打で試合が決まります。
鳴門渦潮はまさにこうした試合を県大会から勝ってきました。
鳴門渦潮2―1霞ケ浦という結果があるとすれば、この展開が最も想像しやすいでしょう。
中盤に霞ケ浦が得点を重ねれば霞ケ浦ペース
霞ケ浦が中京戦と同じように3回から6回に得点を重ねれば、かなり有利になります。
中京戦では3回に同点、5回に勝ち越し、6回にも追加点を挙げました。
今回も西村投手に対して一度に大量点を狙うのではなく、3回に1点、5回に1点、6回に2点という形になれば霞ケ浦らしい展開です。
その後に小林投手や稲山投手でリードを守ることができます。
今回の本命予想である霞ケ浦4―2鳴門渦潮は、この展開を想定しています。
打撃戦なら霞ケ浦を上に取りたい
序盤から3―2、4―3のような打撃戦になった場合は霞ケ浦を上位に取ります。
理由は、霞ケ浦が茨城大会決勝で9―7という試合を勝っており、甲子園初戦でも6点を取っていることです。
さらに投手を交代させながら試合を立て直す選択肢があります。
鳴門渦潮は西村投手が失点したからといってすぐ交代させるとは考えにくく、投手が打たれた場合の立て直し方では霞ケ浦のほうが選択肢は多いでしょう。
注目選手は西村大輝・稲山幸汰・相田歩希
この試合では、両チームの投手だけを見ていても十分に面白いカードです。
ただ、勝敗を決めるのは投手だけではありません。特に1点差になれば、一人の打者の一打がそのまま試合結果につながります。
鳴門渦潮・西村大輝
最重要選手は西村投手です。
投げては初戦10回1失点、地方大会でも44回を担当。
打っても徳島大会で打率.368を記録し、3番へ入ります。
霞ケ浦戦では投手として何点に抑えるかだけでなく、打者として出塁できるかにも注目です。
1番、2番が出塁して3番西村選手へ回れば、自分の投球を自分のバットで助ける場面も考えられます。
霞ケ浦・稲山幸汰
稲山投手は霞ケ浦の切り札です。
茨城大会では32回2/3、自責点4。鹿島学園戦では2安打完封、10奪三振を記録しています。
今回先発するか、リリーフへ回るかは本稿執筆時点では不明です。
ただ、どの場面で登板しても試合の空気を変えられる投手でしょう。
特に霞ケ浦がリードした終盤で登板した場合、鳴門渦潮には大きな壁になります。
霞ケ浦・相田歩希
打者では相田選手を外せません。
中京戦で9番ながら3安打2打点を記録しました。
西村投手が上位打線を警戒する中、相田選手が出塁できるか。
9番で攻撃が終わるのか、それとも1番へつながるのか。
霞ケ浦打線の得点力を左右する存在です。
鳴門渦潮・山本飛佑雅
鳴門渦潮では山本選手にも注目です。
初戦の延長10回にサヨナラ打を放った2年生で、プレッシャーのかかる場面で結果を残しました。
霞ケ浦戦もロースコアになれば、山本選手の打席へ得点圏の走者がいる場面が一度あるかどうかという試合になるかもしれません。
その一打をものにできるかが、鳴門渦潮の勝敗に直結しそうです。
よくある質問
- 鳴門渦潮対霞ケ浦はどちらが有利?
-
総合力では霞ケ浦をわずかに上位と予想します。ただし、西村大輝投手がロースコアへ持ち込めれば鳴門渦潮にも十分な勝機があります。
- 予想スコアは?
-
予想スコアは霞ケ浦4―2鳴門渦潮です。霞ケ浦の投手層と打線の厚みをやや高く評価しています。
- 鳴門渦潮が勝つ鍵は?
-
西村投手が序盤を1失点以内で抑え、鳴門渦潮が先制して3点以内のゲームへ持ち込めるかがポイントです。
- 霞ケ浦の強みは?
-
左腕・小林将大投手と右腕・稲山幸汰投手を使い分けられる投手層と、下位打線まで得点に絡める攻撃の厚みです。
鳴門渦潮対霞ケ浦の最終予想は4―2で霞ケ浦
本命は霞ケ浦。予想スコアは霞ケ浦4―2鳴門渦潮です。
ただし、5回まで1点差以内のロースコアなら鳴門渦潮にも十分な勝機があります。
ここまで両校を比較したうえで、最終予想は霞ケ浦4―2鳴門渦潮とします。
霞ケ浦をわずかに上位とした理由は、単純な打力の差ではありません。
小林投手と稲山投手の2人で試合を組み立てられること、下位打線まで得点に絡んでいること、DHを使って攻撃の選択肢を増やせることを総合的に評価しました。
一方で、鳴門渦潮が霞ケ浦より明確に劣ると考えているわけではありません。
西村投手は初戦で10回128球を投げて1失点。
徳島大会でもほぼ一人で投げながら、チームは全5試合を3点差以内で勝ち抜きました。
西村投手が好調なら、霞ケ浦の打線が初戦と同じ6点を取れる可能性は高くないでしょう。
むしろ3点、4点取れれば十分という試合になる可能性があります。
そのため、この試合でまず見るべきなのは初回の球速や安打数ではありません。
西村投手が霞ケ浦の各打者を何球で打ち取れているか。
霞ケ浦の下位打線が簡単に終わっているか。
鳴門渦潮が先に得点できるか。
霞ケ浦が小林投手と稲山投手をどう使うか。
このあたりが試合の流れを判断する材料になります。
最後に、観戦しながら勝敗の流れを判断するポイントをまとめます。
- 3回終了時に1点差以内なら鳴門渦潮にとって理想的
- 鳴門渦潮が先制すれば西村投手を中心とした勝ちパターンへ入りやすい
- 霞ケ浦が下位打線から走者を出せれば西村投手の球数が増える
- 5回終了時に霞ケ浦が2点以上リードしていれば霞ケ浦優勢
- 終盤に霞ケ浦がリードして稲山投手を投入できれば逃げ切る可能性が高まる
今回の予想は霞ケ浦4―2鳴門渦潮。
総合力と投手層では霞ケ浦をわずかに上と見ますが、鳴門渦潮には西村投手によって試合そのものをロースコアへ変えられる強みがあります。
霞ケ浦は「複数の武器で勝つチーム」、鳴門渦潮は「自分たちの得意な一点勝負へ引き込んで勝つチーム」という見方が、この一戦を最も分かりやすく表しています。
5回まで1点差以内なら予想以上の大接戦。
霞ケ浦が中盤までに複数点を先行できれば、投手リレーを生かして霞ケ浦が優位。
鳴門渦潮対霞ケ浦は、まさに「西村投手が試合を小さくできるか」と「霞ケ浦がその形になる前に試合を動かせるか」が最大の焦点となる一戦です。
出典情報
- 2026年8月14日 鳴門渦潮vs.霞ケ浦 – バーチャル高校野球(夏の甲子園) – スポーツナビ
- 2026年8月9日 鳴門渦潮vs.八王子実践 – バーチャル高校野球(夏の甲子園) – スポーツナビ
- 2026年8月9日 中京vs.霞ケ浦 – バーチャル高校野球(夏の甲子園) – スポーツナビ
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- 2026年7月27日 鳴門渦潮vs.阿南光 – 高校野球地方大会 – スポーツナビ
- 2026年7月25日 常総学院vs.霞ケ浦 – 高校野球地方大会 – スポーツナビ
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